【感想・ネタバレ】君が面会に来たあとでのレビュー

あらすじ

どこからが虚構で、どこからが真実?
言葉の売人、Z李が紡ぐ30のショートショート

立ちんぼから裏スロ店員、ホームレスにキャバ嬢ホスト、公務員からヤクザ、客引きのナイジェリア人にゴミ置き場から飛び出したネズミまで。
繁華街で蠢く人々の日常を多彩なタッチで描く、東京拘置所差し入れ本ランキング上位確定の暇つぶし短編集!

◎歌舞伎町・半地下の裏カジノは、要人たちも通い詰める“闇の社交場”(『東九歌舞伎町タワーアンダーグラウンド』)

◎恐怖の“勘繰り”地獄。覚醒剤中毒者の頭の中(『日曜日ダルク十六時』)

◎年間2000件の捜索願。歌舞伎町を取り巻く闇の正体とは(『チャイエスの客が消えた』)

◎新宿の路地裏のペットショップ。裏口では“人間”を売っている?(『ペットショップの裏口』)

◎闇金で借りた金を“競馬”で返済しようとしたら……(『ゼウスサンダーが駆けた日』)

◎大麻リキッドを売りまくって、人生終わるかと思った(『手押し魔人BOO』)

◎そっくりの容姿の“ホス狂い”ばかりが襲われる、奇妙な連続殺人事件(『ホス狂い殺人事件』)

◎不法滞在者が帰れない理由。パスポートを返さない“紹介者”の闇(『最後のレバーオン』)

◎500円で“予想”売ります。元競艇選手のセカンドキャリア(『ボートレーサーだったタカちゃん』)

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Posted by ブクログ

軽犯罪まで含めたら全ての話に「犯罪」と呼ばれるものが入ってるんじゃないかと思うレベルのアンダーグラウンドなショートショート集。舞台はほとんど歌舞伎町。闇の世界を垣間見ながら、ショートショートならではの発想の飛ばし方や裏切られ方まで味わえる、あまりしたことない読書体験だった。面白い。
話によっては一行目からパンチが効いていて、笑ってしまうと同時に、本当にこんな世界あるんだろうなとゾッとする。

『立ちんぼから裏スロ店員、ホームレスにキャバ嬢ホスト、公務員からヤクザ、客引きのナイジェリア人にゴミ置き場から飛び出したネズミまで。繁華街で蠢く人々の日常を多彩なタッチで描く、東京拘置所差し入れ本ランキング上位確定の暇つぶし短編集!』と公式の紹介に書かれていたが、まさにそんな本。

「悪い」「強い」っていうのは、ある種の「面白さ」を含んでいる。時代劇や任侠映画、マフィア映画を見ていてもそう思う。ヤンチャ感や少年性と隣り合わせにあるような性質だけど、法律の内側か外側かってだけで、やっぱり極端なやつは面白い。

お気に入りは『バイトテロ株式会社』『天空の自動販売機』『東九歌舞伎町タワーアンダーグラウンド』『ネオグリコ24ストーリー』『君が面会に来たあとで』『最後のレバーオン』『最後の帰り道』。悪くてエモいのが好き。

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2025年12月16日

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