【感想・ネタバレ】ことばの道草 ――言語学者の回想と探求のレビュー

あらすじ

日本における社会言語学の泰斗が来し方を振り返り、人生と研究に思いをめぐらせるエッセイ集。幼い日の思い出から語り起こし、言語学を志すに至った経緯、なぜソ連研究やモンゴル研究、さらにはクレオール研究までを志すようになったのか、そのいきさつを綴る。数多くの道草をやり過ごして先を急いできた言語学者が、こころに残るそれらを思い起こし書きとめた断章のつらなりから、領域を横断する知の世界が見えてくる。 【目次】まえがき──この本を書くわけ/I 幼き日々の残照/II モンゴル研究からシベリアへ/III ドイツからフィンランドへ/IV 道草の数かず/V クレオール語研究の初しごと/VI 抵抗する言語──ウクライナ問題と言語学/VII ノモンハンのたたかい──モンゴルの存立/あとがき

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Posted by ブクログ

2025年刊。田中克彦、91歳、クセツヨ言語学者の回想エッセイ。
2016年に出た『田中克彦自伝』(平凡社)はハードで歯が立たなかったが、それに比べれば、本書は軽め。ただし、一方的な茶飲み話。
子ども時代、学生の頃、そして研究生活、モンゴル、シベリア、ドイツ、タタール、クレオール、ノモンハン……。ウクライナ問題を言語の問題として論じた章もある。
個人的には、千野栄一(田中との確執)、谷川俊太郎(近所のシュンちゃんと谷川徹三)、池田恒雄(小泉八雲との関係)の箇所が興味深かった。
読んでいて出会った至言。「ぼくがおそろしいと思うのは、アマチュアを経験せずして、まっすぐに専門家になった人である。その人たちが学問の上で犯すあやまちは時に深刻な害をもたらすことがある」

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2026年03月06日

Posted by ブクログ

 とうてい自分には考えることもできないような、語学的なアプローチで広がり尖り深まる田中ワールド。知識としては、おそらく半分も実感的に理解はできないが。読物としては(語り物のように受け止めている)非常に愉しめる。

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2026年01月04日

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