あらすじ
HALの祭典、ふたたび。
シリーズ累計11万部
2025年本屋大賞にノミネートされた恩田陸の新たな代表作、
傑作バレエ小説『spring』への熱いアンコールに応えた待望のスピンオフ!
けれど今、こうして僕らは一緒に踊っている。戦っている。
互いを理解するために、対話するために。
二人の神に近づくために。
本編『spring』では描ききれなかった秘められし舞台裏に加えて、深津、ヴァネッサ、ハッサン、フランツ、そして萬春自身はもちろん、永遠の師匠ジャン・ジャメやエリック・リシャールの教師コンビ、ロシア留学を果たした滝澤美潮など様々なキャラクターたちの気になる過去と未来を描く全12章の小説集。中編「石の花」ほかたっぷりの書き下ろし&『spring』刊行時に期間限定で公開された幻の一篇「反省と改善」をはじめ、これまでに明かされた『spring』のストーリーを余すことなく完全収録。
【電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」は付きません】
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Posted by ブクログ
「spring」のスピンオフ。
あの時のあの人の感情…とかも書かれていてとても面白かった。
ほとんどはHALとフランツのことだったりするけれど、それはそれでまた良き。
二人は数多な恋人がそれぞれいる中の二人なのかと思っていたけれど、そんな遊び人ではないのね苦笑。
二人は色んな意味での「運命」の相手。
だけど当然別れもやってきて…。
この二人だからこの美しい物語になるんだなと思う。
美しくて切なさもあるお話しでした。
Posted by ブクログ
大大大満足です。
私は、この先の人生も萬春に憧れ、惚れ続ける。
春はミューズであり、サキュバスみたいな、
アガペーとエロス的な、人間の魅力という魅力を全部セットにした人で、全人類にモテる、魔性な人間って彼のことだな、って感じる。
スピンオフでも色気たっぷり茶目っ気たっぷりで、
より春のことをしれて、またメロメロになってしまった。
今回のスピンオフは、フランツと春の話が多く、2人の特別な関係がより深く、より密接に描かれている。この一生で一度の、普通の人が生きてるうちに出会えるか出会えないか分からない、最高のパートナーだったんだなぁと感じる。
何より、フランツの解像度がとても高まった。
もう一度読み返すとしたら、やはり、フランツが引退する時の話だ。二人の関係性がより分かり、フランツの春への気持ちが伝わってくる。
フランツ目線で語られるこの場面は、春への表現できないほど大きな愛を感じて、フランツにとって、春はプリンセスであり、太陽であり、ライバルなんだと私は思った。フランツは春を[運命]と言語化したけど、まさしくその通りで、うっとりすると同時に羨ましさを感じる。お互い高みを目指すもの同士のみがたどり着ける境地に、1番大好きな愛する人と共に立てるのは特別な2人だからこそ出来ることだから。
そんなことを考えさせられる作品ですが、私にとって最高の作品であり、今後一生手放せない本だと心から思います。
Posted by ブクログ
「spring」が大好きなので、本当にご褒美のような作品集でした。素晴らしかったです。
フランツとの関係がより深く描かれていて、胸に迫るものがあったし、私はJUNが好きなので、やっぱりJUNの好青年っぷりが堪らなかった。
晩年?のHALのストーリーが読めるとは思わなかった。感動。
バレエに生きる人々のバレエを通じた非凡な世界。楽しかった。
Posted by ブクログ
springのスピンオフ短編集。バレエの知識がほぼないので専門知識が必要だった本編とはまた違い、HAL、フランツ、JUN、ヴァネッサ、ハッサンのバレエの天才達、その周りの関係者であるバレエの師匠や先生、美潮や七瀬達の視点が短編で読めるので気軽に読める所がよかったです。本編を思い出しながら読み進めました。
私の中で一番残ったのは「石の花」。HALとフランツのバレエという踊りに対してのそれぞれの想いや互いに認められたいという欲求だったり、独占欲だったり。バレエ以外でもHALの立場、フランツの立場お互いが唯一無二なのに将来必ず訪れる別れを承知している関係が切なく思う。だけども、これが運命なんだなと強く思いました。
Posted by ブクログ
珠玉のバレエ小説のスピンアウト短編集。
12編の短編からなっていて、 HAL(萬春)が振付師になった後の物語が中心で、特にフランツとの関係性が多く語られながらも、深津純、ヴァネッサ、ハッサン、ジャン・ジャメ、エリック、リシャール、滝澤美潮などの話が綺羅星のごとく散りばめられていました。
特にフランツの引退を描く「石の花」がたっぷりしたボリュームで読み応えがあり、HALの老年のインタビューと併せての2編の書き下ろしは作者が本シリーズに幕を下ろす気で書かれた感じがします。
本編に続いての「パラパラ漫画」付きもうれしかったです。
音楽で言えば本作が小品集で本編は大作という感じでしょうか、自分はガラコンサートを見ているような気もしました。