あらすじ
世界で唯一、ティール型組織で上場したネットプロテクションズの集合知経営
社長が「何もしない」でいること
それが最高のマネジメント!
「なぜ社員は自走しないのか」。商社時代の挫折と創業後の軋轢に苦しんだ著者が、全社員との激論の末たどり着いた答え。それが指示・管理職をなくし、全員が自律的に動く「ティール型組織」だった。社員の幸福度が会社の成長エンジンとなり上場まで果たした、世界でも稀有な組織づくりとそのノウハウを全公開。
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Posted by ブクログ
ティール型組織の実例としてとても興味深かった。『ティール』を読んだ時には、それなりの規模の会社ではどう実現できるのか、また法令対応等の細々したでもやらないといけない業務にどう対応するのか、等が気になっていたので。書籍の内容は、理念やティール組織のメリットについての記述が多く、具体的にどうティール型組織を回しているかの詳説は少なめだったが、それでも学びが多かった。
自分の勤務先(JTC)ではティール型組織は望めないけど、自分の仕事のやりかたや、自組織への活用に少しでも活かしたい。まずは自発的に活動することと、部署を跨いでできることを意識したい。
Posted by ブクログ
組織づくりの理想系として、とても参考になりました。
どの企業も「自主的に」「楽しく」働きたいという理想は持っているものの、現実的にはトップダウンだったり、懲罰・脅しの観点でのマネージメントによる主体性を低減させていくやり方になってしまっているのが現状です。また、上場企業は年々短期目線の業績を求められる側面もあり、働くことの息苦しさを覚えたりもします。
ティール型組織は、トップの強い意志と自分を律して行動し続ける部分が成功の大部分を占めているなと思いました。柴田さんは前職での苦い経験があったからこそこの意志と継続力で実行できたのだと想像し、とても素晴らしいと思いました。
Posted by ブクログ
「atona」
BNPLのトップランナー。
権限移譲の大切さと難しさ。権限移譲すると城化してしまう。そのため、マネージャーの廃止。その代わりのoneオーoneと座談会。
嫉妬心を防ぐ=承認欲求が強い人を採用しない。
業務を進めるための企業理念=ミッション、ビジョン、バリュー。これを50人ほどの全社員で作った。予算をつけて合宿などをして、3か月かけた。これでティール組織への流れができた。憲法と同じ。経営者はみなを引っ張るのではなく、それを守る役割になった。
マネージャーの廃止は、ボトムアップで。マネージャからカタリスト(流動的なまとめ役)へ。
人事評価制度「Natura」バンド制(6段階のグレード)、360度評価、昇格昇給のオープン化。部署はある。その中のカタリストは複数でもいい。複数部署のカタリストを兼ねてもいい。バンドの中の昇給は年功制の自動昇給。
360度評価を誰に頼めるかは自分で決められる。ありのままの姿を見せらる会社。
あらゆる情報が見られる。oneオーoneの内容も後悔。過去の議事録、座談会の記録、会議の内容などすべてが見られる。経営視点を持たせるにはこれが一番早い。公開できないものはない。
週1日、所属部署以外の仕事をしてもいい制度。
半年に一度「成長支援ビジョンシート」を作成する。
そのほか、本の購入代金、資格取得費用、出産育児の費用負担など。
「ファミつく」とファミリーウォレット」4~5人の関係のない社員同士がファミリーになって、会社からの補助で交流できる。斜めの人間関係。
50%社員制度=業務委託ではなく、半分の社員。副業が半々になったようなもの。
一層目は、柱の後払い事業、二層目はそこから生まれる金融、広告など、三層目が新しくスピンアウトする事業。
経営者は指示しない。指示すると自走が妨げられる。が示唆はする。会議は追認がメイン。それまでに社員間で揉まれている。
示唆は、カタリストやシニア層との面談の中で。
360度評価とバンド制の運用方法。個人プレーはマイナス評価になる仕組み。結果を出してもそれだけでは評価されない。経営者も360度評価を受ける。
Bプラス(バンドプラス)で、特別な能力を評価する仕組み。
新入社員でも社長と1on1が可能。
人事異動は、勝手に社員が移動している感覚。各自が自走している。
新卒から1年半、1.5か月に一回、座談会を行う。一人ひとりと理解しあう。座談会の投資効果は高い。
面接、座談会は真剣に。形だけにならないように。テンションを上げて対応する。これらの記録は全社員に後悔される。
嫉妬を防ぐために特定の社員と仲良くならない。嫉妬から悪い方向に変質する。身ぎれいである必要がある。歪みがある組織を作らないため。
ティール型組織が利益に結び付くためには時間がかかる。いったん、利益が出るようになると、自走する分、スピードも速く利益も大きく、社員満足度も高い。
社長だからといって経営者が発言しないわけではない。が、決めつける方法では言わない。あくまでも提案しつつ、導く。
新卒70%、中途30%。新規事業は新卒採用者が多い。改善型は中途採用が多い。
長期的によい会社ができる。時間がかかる。成長期はトップダウンのほうが早い。オーナー経営者がするにはプライドを別の形に変える必要がある。
議論が伯仲してきたらリーダーが結論を出す。しかし常にはそうしない。
中間の苦労をどう乗り越えるか。
なにかあったら、いつ、だれに対しても1オン1を求められることが安定装置になっている。
モチベーションが高く成果が出ている企業は、自律的組織になっているはず。
BNPLはトップダウン経営に向いているはず。どこの分野でも成り立つはず。
どうしても任せられない局面でも丁寧な説明が必要。
人気部署、という概念がない。花形部署を極力作らないようにしてきた。企画と運用は分けない。社長賞やMVPなどもやめた。
バンド制や360度評価が整備されていて、公開されていると嫉妬はひがみはおきにくい。
かつてのヴェネツィア共和国のような形。
昭和の終戦直後、戦後の高度成長期のスタートアップのような会社=何かやりたい人が集まって好きなことをし、助けたり助けられたりしながら、大ヒットが生まれる。
Posted by ブクログ
近年、「ティール型組織」や自律分散型の組織運営は理想論として語られることもあるように思います。しかし、本書で紹介されているネットプロテクションズでは、実際に管理職を廃止しながら組織を運営しているとのこと。
印象に残ったのは、単に管理職をなくしたわけではない点。権限移譲を進める一方で、社員が同じ方向を向いて判断できるように価値観や判断基準を共有し、従来マネージャーが担っていた役割を補う制度や仕組みを整えていることが紹介されています。管理職廃止という大胆な施策の裏には、地道な工夫の積み重ねがあったのですね。
また、その根底には組織の理念や目標を浸透させるためのコミュニケーションがあるように感じました。そして、その考え方に共感できる人材を採用することも重要なのだと思います。
この本で紹介されている内容は、どの企業でも簡単に再現できるものではありませんし、理想論に見える部分もあります。しかし、難しいからといってトップダウンしか選択肢がないと決めつけるのではなく、より良い組織を目指して試行錯誤する姿勢そのものに価値があるのだと思います。