あらすじ
iPhone、フェースブック等々、ヒット商品はすべてコンセプトが光っている。アイデアがよくても技術があっても、コンセプトがなければ水の泡。独創性がなくたって、斬新な企画はできる!日本人が弱いと思われがちな「コンセプト立案力」の身につけ方を、「マッキンゼー」出身の著者がわかりやすく解説する!
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Posted by ブクログ
gmoインターネットは会社を束ねるのに宗教を参考にしている。
面白さ、説得力、生き生きとイメージできる、商店が絞れている。
東京は異業種が集積する特殊な場。
顧客、提供価値、その根拠がビジネスモデルの三本柱。
オリジナルを狙わないクリエイティブ思考、2つを組み合わせる。
楽観を人は買うというのは何となく思っていたことだったが、これを読んで共感。
Posted by ブクログ
◆思考法
・実現可能性から考えていくと現在の延長線上で考えてしまう
→コンセプトをまず考えるべき
(ex.トヨタのカイゼンは普通の改善活動の延長線上ではなく、在庫0という現実離れしたコンセプト達成のために、世界のトヨタ生産システムが生み出された)
◆クリエイティブとは?
・創造とは、異なるものを組み合わせること
(ex.グーグルの検索システムは、当時学術論文の引用回数が多いものが上位にくるシステムをそのままとりいれた)
・一瞬でイメージが伝わることが大事
・発想の段階では、実現可能性よりも自分がわくわくするかどうか
◆ビジネスにするには?
・コンセプトを達成するには、計画の細部がつまっていることではなく「持続可能性」が大事
=お金がまわり続けて仕事の質もあがってコストが下がっていくという良循環がまわること
・ビジネスモデルとは、
①顧客(誰に)
②提供価値(何を約束するか)
③その理由(その根拠)
・MBA的発想との違いは、
MBA:細かくつめていく思考(内部資産重視、他社との協業は考えない)
・製品開発より、顧客開発が先!
(作った製品を売る相手がいない、というのは企業によくありがち。)
→顧客は技術に金を払うのではなく、コンセプトに金を払う
・顧客セグメントは、強くコンセプトに共感してくれる1人を見つけ出すべし
(みんながいいねと言ってくれるものではなく、一部の人が熱狂的におしてくれるものの方が成功する。その人がどんな人かを掘り下げたり、その人にニーズを聞けばよい)
◆仲間をつくる
①理解してもらう
理解してもらうには、一行でコンセプトを説明できなきゃだめ
(ex.youtubeはビデオ版のフリッカー)
→オリジナリティにこだわらない。こだわると簡単にイメージのつく説明ができない
②共感してもらう
共感には、ストーリー仕立てで協力を呼びかける
③資料をつくる
・現在の切実なニーズをかく
・必要最低限の情報だけにとどめる(シンプルなほうが伝わりやすい)
・コンセプトを売るとは楽観論を売ること
=会社内で楽観論が通用しなくなったら終わり
◆実現に必要な意志
・「断片的にさまざまな仕事を片付けている一日が、実は最も怠惰な一日」 (ハイケ・ブルック、スマントラ・ゴシャール著『意志力革命』より)
=メールチェックしてー、会議でてーetcは生産性0
=本当に達成したいこと1点に集中すべき
・アクティブ・ノンアクションの罠
=やたら活動量を増やしても、大きな成果はあげられない
・何かを始めるにあたってベストなタイミングは、自分のコンセプトと意志が同時に備わったとき
Posted by ブクログ
「コンセプト」とは何なのか?その本質的理解をしたくて読んだのだけれど、まだよくわからない。
コンセプトの重要性、コンセプトを作るにあたっての方法論、そんなようなものをなんとなく理解するも、「そもそもコンセプトとは?」がしっくりきていないから、表面的理解にすぎない。
他にもインプットしつつ、自分なりの理解をアウトプットすることで腹落ちさせたい。
Posted by ブクログ
良いコンセプトを生み出すためノウハウの一つとして「既存のものの組み合わせ」を挙げる。アップルのiPhoneがまさにそれ。コンセプト・ドリブンと実現可能性ドリブンの2つを挙げており、前者は前例のないものであるが故に、否定的に見る人が少なくない。一方で後者は実現可能性が少なくとも担保されているので多くの賛同を得やすいが、得られる効果は知られたもので、爆発的な効果を得ることはできないとする。「リソースフル」つまり身の回りの資源を融合させて新しいコンセプトを生み出そうということだ。
また、ロジカル・シンキングの限界についても触れており、過去の情報から論理的に導き出される結果はどれも同じであり、独自性は生まれない。
・コンセプトの持つパワーを理解する
・アイデアをつくる
・持続できる将来像を描く
・人に伝える、人を巻き込む
・三本柱発想法:顧客・提供価値・根拠
Posted by ブクログ
コンセプトを提示する際の大事なこと、簡単に解説。
簡単なので、読みやすくて、つかみやすい。
同時期に「コンセプトのつくりかた」(玉樹真一郎)も読んだ。玉樹氏は任天堂Wiiの企画をした人で、こちらの本は具体的な事例にそって、コンセプトの作り方や実現の仕方が書かれてある。ちょっと細かいので、先にこちらの木谷氏の本を読んで、概念をつかむといいかなと思った。(で、実践で使う前に玉樹氏の本を読む)。
以下、印象に残った内容--------------------
・インパクトと実現可能性は、トレードオフの関係。
・実現可能ドリブンと、コンセプトドリブンは異なる。
・面白いけれど、かなりむずかしい。でもやってみたいと思うようなわくわくするような感じ。そして、「できる」と言い続ける。人は楽観についてくる。
・良いコンセプトの条件: ①面白さ ②説得力 ③生き生きとイメージできること ④焦点が絞れていること
・誰に(顧客)、何を約束するか(提供価値・お約束)、なぜそれができるのか(根拠) が大事。コンセプトは、その3つで伝えられようになっていること。根拠=自社の強みではない。強みを活かすのではなく、どうやったら勝てるか?の発想をする。
・MVP( 最低限必要なもの)に絞る。
・将来の最終形・あるべき姿が描かれており、持続可能性があることが大事。
・事業コンセプトの本質はサスティナビリティ。
・「つくる」能力と「疑う」能力は異なる。疑うことがなければ、精神論に過ぎない陳腐な常識に邪魔されて自由に発想できない。
・組織は戦略に従うのであって、戦略を組織に従わせると失敗する。