あらすじ
実写映画『法廷遊戯』原作者が贈る司法×心霊×復讐×密室
〈その日から僕は、死者が視えるようになったのである──〉
それは暗い夜のことだった。
検事である僕・印藤累(いんどう るい)は、夜道に立ち尽くす幽霊の存在に気づいた。
動揺する僕の前に現れたのは「案内人」を自称する親しげな青年・架橋昴(かけはし すばる)。
彼はこの世に未練を遺す幽霊を、ある場所に導くというのだ。
それは、真夜中にだけ開かれている弁護士事務所……その名は「深夜法律事務所」という。
リーガルミステリの旗手が拓く新境地!
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Posted by ブクログ
心霊×リーガルミステリー
…といっても、完全に非現実のファンタジー系ではなく、限りなくリアルに寄っていて、心霊要素を実に上手く混ぜ込んだミステリー。
死者の姿が視える検察官と弁護士が協力して、死者の死の真相に迫っていく。
罰せられるべき生者が裁きを受けない限り、死者は成仏できず現世に留まる。
死者がいる=死に至らしめた“犯人”がいて、まだ本当の意味で解決していない、ということ。
既に被告人がいて判決が決まっているのに、死者が成仏できない、というのは、真犯人が別にいるということを示す。
でも「死者が成仏していないから犯人は別にいる」なんて説明では当然受け入れられないので、納得を得るべく、検察官&弁護士のタッグが奔走する。
「真犯人が確実にいる」という答えがわかっているところから、逆算的に事実や証拠を追っていく形に新鮮さがある。
筆者の五十嵐律人さんは法学部卒で現役の弁護士でもいらっしゃるとか。
法律面の解説や、法曹界が抱える深刻な課題点なども丁寧に描かれていて、門外漢にもすっと入ってくる。
五十嵐さんのリーガルミステリー、他にもたくさんあるみたいなので、ほかの作品も読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
成仏していない死者が見える検察官と弁護士
成仏させるには真犯人が現実世界で罰せられなくてはならない
法の壁に遮られ成仏できない被害者に救いはもたらされるのか?
幽霊の設定がユニークで、その設定が謎を解く鍵になってます
Posted by ブクログ
すごく面白かったです。設定がすごい。幽霊が見えるようになった検事の主人公を取り巻く魅力的な登場人物。地縛霊の定義。成仏の定義。何もかもが新鮮で物語にあっという間に引き込まれました。後半あたりで事件の関連性が見えた!気づいた!と思ってホクホクしましたが。見事にやられました。
Posted by ブクログ
法律とミステリーを掛け合わせた作風でコンスタントに新作を出し続ける五十嵐律人さんは、デビュー作から毎回楽しく読んでいる。
死者が訪れる法律事務所、死者が見える登場人物たち。まさか、そんなトリックが使われるのか⋯とミステリーの度量の広さを知った。
爆発的に売れた『屍人荘の殺人』といい、もはやジャンルとして定着した特殊設定ミステリーは、我らミステリーファンを大いに楽しませてくれる。続編?出てもいいような気がする。
Posted by ブクログ
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被害者を殺した
真犯人が
裁かれない限り、
成仏できない
死者を
救うため、
深夜にだけ
開かれる
法律事務所。
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著者の作品は、
「法廷遊戯」「不可逆少年」に続き3作品目です。
久しぶりに読みましたが、文章が読みやすい!
わかりやすいです。
突然、死者が視えるようになった検察官の累。
その死者は自分が担当した事件の被害者だった。
なぜ、視えるのか。
それは真犯人が裁かれていないから。
ではあの起訴した犯人は、本当の犯人ではなかったのか?
疑問が浮かびつつ、別の事件も絡んでいく。
被害者は帰ってこないけど、
それなら縛られずに安らかに眠って欲しい。
最後まで結末が気になり一気読みでした。