あらすじ
「つうわけで、てめえら捨て駒は死ぬまでが仕事なんだよ」。ポケモン少女、極右大統領、イーロン・マスク、闇バイト……。読み手の現実をハックする究極の小説集(アルティメット・エディション)。
老いた教官を訪れたロシア軍特殊部隊員、「仮想時空修学旅行」で内戦中のシリアへ降り立つ22世紀の高校生、人生の再起をかけた高級車窃盗闇バイト……。
一触即発の現代を生きる者たちの無垢な心を円熟の筆致で描いた、アイドルグループ「嵐」や「A.B.C-Z」とのコラボレーション作品を含む、多彩な第二短編集。
◎解説=佐藤良明
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Posted by ブクログ
いずれの短編もエッジが効いています。
殺し屋風味の男、ネグレクトを匂わせる家庭、拷問される双子、シリア内戦のある風景、ナワリヌイ氏、闇バイト(青年の部と中年の部)、北○鮮の指導者を思わせる話、ブラジル極右大統領、トルネードハンターなどなど、どことなく香ばしい物語が詰め込まれています。
以前、有吉弘行さんがブレイク中の狩野英孝さんのことを
「時代の歪みから湧き出た虫」と言っていましたが(ひどい言い様ですが笑)、阿部和重さんの小説のモチーフって
「時代の歪から湧き出た闇」を切り口にしているように見えます。
その闇を小説にすることで、ある意味では逆説的に光を当ててるように見えるんです。
闇をそのまま表現してしまうと、陰湿な救いようのないものになってしまいますが、ロックのドライな雰囲気をまぶすことで人間の生きようとする魂を感じることができます。
NEON ANGELS(闇バイト中年の部)なんかは映画にしたらとても面白そうです。