あらすじ
宮城県の田舎町に生まれ、身寄りのないイサオ。一方、医者の息子である雅彦は、小学生の頃から、自分が生きていることの意味についてひそかに、深く悩んでいた。二人が中学生になったある時、イサオは恩師の臨終の場で、人の魂を己に乗り移らせたかのような不思議な力を見せた。そして、次第にイサオに惹かれいった。雅彦は、高校入試の日に、二人で旅に出ることを決意する。目的は、イサオが産まれた瞬間に目撃したという神様のような存在=トモイを探すこと。これが、二人の長い長い旅の始まりだった。[連載第1話~10話を収録]
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Posted by ブクログ
いがらしみきおらしい作品。そう言い切ってしまえばそれだけなんだけど、この人の描く哲学的な漫画の世界、ストーリーがたまらなく好きな人にとっては、「キタコレ」な作品だと思う。「sink」が何かしら底知れぬ(コワイ?)ものを描いていたのに対し、「I」ははっきり生と死・神に挑んでいて興味深い。死んだ母親から産まれて来たのはベルセルクのガッツと一緒。東北と神探しがポイントだと思うんだけど、私にあまり造詣が無くてまだ楽しめる程ではない。逆に「sink」の新興住宅地の怖さが私にとってリアリティのあるものだったので、☆は4つ。まだ続く物語だし。見ること=認知すること、それによって(自分の)世界が生まれること。それをしつこいくらいに意識させられる。