【感想・ネタバレ】小説 消費者金融 クレジット社会の罠のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

【小説 消費者金融】 高杉良さん

代議士秘書をしていた玉崎英太郎は政治の世界に見切りをつけ,金融業へと転職し「京阪クレジット」という消費者金融会社を立ち上げた。
当時、銀行は大口融資先しか取り扱わず、個人を相手にする「京阪クレジット」は急成長を遂げる。しかし一方で彼は、その厳しい取り立てから「鬼玉」とも呼ばれ恐れられていた。やがて彼の噂を聞きつけた新聞や雑誌が彼を叩き始めた。
鬼玉問題が大きくなり、彼が国会喚問の恐れも出だした時、大学時代のクラスメイト・渡辺が尋ねて来た。渡辺は通産省の官僚だった。渡辺は彼に、消費者金融の先進国アメリカの金融鵜システムを学んで来るように奨め、英太郎は渡米する。英太郎はアメリカの金融業界の、社会的な位置の高さと整備されたシステムに驚き日本の消費者金融の遅れを痛感する。
彼は日本に帰ってから、消費者金融とは融資先と債務先の架け橋となるべき存在だという気持ちを強くする。



この本の中で英太郎が弁護士から告訴される下りが出てきます。
融資先と債務者の間に入り不良債権を回収するという業務の中で
弁護士法に抵触する部分があるというのです。
本来債務者との協議は弁護士の仕事ですが、数十万件に及ぶ件数の
小口取引を弁護士のみでまかなうというコトは現実問題としては
不可能なんです。しかし既得権を犯されるという危機感から強引に
告訴をした。この物語ではそうなっています。

実際には不可能なのに既得権にこだわる。
既得権があるから、本当に困っている人を助ける事が出来ない。
それと似た経験を以前働いていた職場でしたコトを思い出しました。

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2012年08月26日

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