【感想・ネタバレ】黄昏ラジオのレビュー

あらすじ

わずか数分の街角リポートを懸命にこなす女性タレントと駆け出し放送作家の、中継を通じての淡い交流(「4分50秒の恋人」)。現在は裏方に徹しているかつての名局アナと今をときめく人気お笑いコンビのパーソナリティー対決(「空気に飛ばして」)。放送作家・作詞家・ミステリー作家、転々と肩書を変えながらいつしか元へ戻っている剛腕の男(「どこかではないここ」)。人気アニメのヒロイン役で人気絶頂の声優の、どこか満たされない複雑な想い(「麗しのヴェリーク」)。巡回する警備員が目にする深夜の放送局の光景(「夜を往く船」)。急病で出演を休んだ放送作家が自分不在の番組の展開に気をもむ一夜(「二酸化マンガンの夜」)。手がける番組がどれもヒットする敏腕ディレクターに隠された秘密(「ヒットメーカー(ハック・ラックの誤算)」)。担務変更による番組卒業時、裏方に徹するミキサーの心のうちに湧いた意外な感情(「リバーブ」)。海岸通りにほど近い喫茶店の女主人が語る、店と番組との不思議な因縁(「黄昏ラジオ」)。――ラジオ界のレジェンド作家が、放送局を舞台に繰り広げられるさまざまな人間模様を、甘く切なくコミカルに描く、しゃれっ気いっぱいの作品集。

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Posted by ブクログ

もともとラジオが好きなため、とても興味のある作品でした。
ラジオに関わる様々な方の視点からお話が書かれており、ラジオというコンテンツにますます興味が湧きました。
ラジオをお聴きになったことがない方は、この作品からラジオに興味をもってくださるのではないかと思います。
心が温かくなる素敵な作品でした。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

言葉の温もりにそっと触れるような一冊だった。
特に「4分50秒の恋人」「空気に飛ばして」「ヒットメーカー(ハック・ラックの誤算)」「黄昏ラジオ」の4本が秀逸。人との繋がりが恋しくなるような、優しい余韻に包まれた。

面と向かって誰かと話すのは疲れるけれど、一人でいるのもそれはそれで寂しい。そんなわがままで欲張りな人間だからこそ、適度な距離感で寄り添ってくれるラジオが愛おしいのだと思う。

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2025年10月21日

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