あらすじ
僕は生きるために、
消すことを決めた。
今日もし突然、
チョコレートが消えたなら
電話が消えたなら
映画が消えたなら
時計が消えたなら
猫が消えたら
そして
僕が消えたなら
世界はどう変化し、人は何を得て、何を失うのか
30歳郵便配達員。余命あとわずか。
陽気な悪魔が僕の周りにあるものと引き換えに1日の命を与える。
僕と猫と陽気な悪魔の摩訶不思議な7日間がはじまった―――
消してみることで、価値が生まれる。
失うことで、大切さが分かる。
感動的、人生哲学エンタテインメント。
プリント版にはない、特別付録「SPECIAL PHOTOBOOK」付き。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
面白かったです……が
非常に読みやすい文章でさくさく読めました。内容も充実しておりあっという間に読んでしまいました。
巻末の方では涙が溢れてきました。
が、ラスト、せめてお父さんの家の前まで行って、さあ扉を開けるぞ、というところで終わって欲しかったです(>_<)
久しぶりに面白い本に出会えました(^^)良著です。
Posted by ブクログ
死を宣告された主人公の前に悪魔が現れる。その悪魔は「何か世界のものを一つ消す代わりにお前の命を1日伸ばしてやろう」と告げる。1週間の間1日ずつ周りのものが消えていく中で、大切な思い出やものがあるからこそ美しい世界といったものを痛感していく。最後は隔絶していた父との蟠りが解け、心理的に父に近づいていく様子が見なりに現れていった。
個人的に当たり前のものが無くなったときに自分だったらどうするのか、家族への接し方という点で私自身を重ね合わせて考えることができた面白い作品だった。
Posted by ブクログ
郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計…僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。
泣くまではいかなかったけど、最後はあ、泣きそうと母親の手紙でなった。
猫好きなので、猫を消すことを持ちかけられた辺りからは、気が気じゃなかった
終わり方が私は好き。
お父さんに死ぬまで会えたのかな?会えなかったかな?と好きに想像できる終わり方。
飽きずに最後まで読めた
おもしろかった