あらすじ
女はいまや、ひとりで地球上のどこにだって行ける。女ひとりの外食もまた、ごく普通の行為。しかし、その行き場が寿司屋となると、相変わらず敷居が高い。なぜか? そう、寿司屋はカイシャの先輩が後輩に一流の男のエレガンスや粋を伝え、磨くための道場。このご時世、まだギリギリで男が女にイバれる数少ない“聖域”だったのだ!
そんな日本各地の有名高級寿司店に単身突撃し、主人の品格から常連客の態度に至るまで、寿司屋という場が呼び起こす特殊な「引力」についてディープに考察。あなたのカレはなぜ、カウンター前だとエラそうに魚のうんちくを垂れ、堂々と不倫ができるのか、知りたくありませんか? 女には入りづらい寿司屋を難易度別に表したミシュラン評価付。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ライター・編集者という肩書の湯山玲子さんによる、高級寿司屋レポート。しかも、女性おひとり様で敷居の高い寿司を食べに行く。これがとっても面白かった。
文章がうまく、軽快で小気味いい。食べ物の味や香りや食感を言葉で表現するのはとても難しいと思う。メインの寿司だけでなく、店構えやインテリア、寿司職人の性格や店で出す食べものに対する態度、そして面白いのが、客層の観察も細かく書かれている。
東京の江戸前寿司を中心に、関西や九州のレポートも少しある。それぞれ特徴があって興味深く、いつか行ってみたいと思った。日本の寿司は世界に誇る文化である。今度帰国したら、手ごろなお店に入ってみようと思う。おひとり様はさすがに無理だけれど。
Posted by ブクログ
寿司の感想もそうですが、寿司店に行った背景やのひとり寿司で出会った人たちを多彩な文章で表現していて、読んでいて感心してしまいます。下品なことを言ってることもありますが、テンポの良い文章が楽しめる本でした。
「巷で噂の一流店というのは、人を唸らせ、記憶に長い間留め置かれるインパクトが存在する。」
Posted by ブクログ
別の本で、「銀座に行きつけの寿司屋がある女はかっこいい」って書いてあって、しかも、寿司屋さんと仲良くなると他の美味しい店も教えてくれるってあって、密かに野望なんです、今。
…先達がいたとは。
しかも久兵衛行ってるしっっ!!!かっこいいー!きゃー!
寿司屋で起こりうる事態シミュレーションとしてお勉強させていただきます。