あらすじ
世界文学の旗手が紡ぐ、初の連作長篇三部作、完結!
響きあう言葉とともに地球を旅する仲間たちの行方は――。
国境を越えて人と人をつなぐ、新しい時代の神話
ヨーロッパで移民として生きるため、自家製の言語「パンスカ」をつくり出したHirukoは、
消えてしまった故郷の島国を探して、仲間たちと共に船の旅に出る。
一行を乗せた船はコペンハーゲンからバルト海を東へ進むが、
沿岸の港町では次々と謎めいた人物が乗り込んできて――。
言葉で結びついた仲間たちの、時空を超えた出会いと冒険を描く、多和田葉子の新たな代表作。
『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』に続くサーガ、ついに完結!
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Posted by ブクログ
言語も国籍も性別も混ぜこぜで海をゆく一行の旅の終わり。
…かと思いきや、次(?)は西から行く!ということで旅は続く。完結しなかったけれど好きな終わりです。
シベリア鉄道だと端まで行き着いてしまう、でも船なら先延ばしできる…という感覚に切なくなりました。
日本がどうなったかは仮説が語られてました。これも強烈。
死者と生者も入り乱れてくるのが面白かったです。
不勉強で誰だかわかりませんでしたが、文学史的に重要な方々なのか…
海進んでるときはいいけど、確かにどこかへ上陸しようとしたらビザ要る、と思いました。
難民って、渡航ビザどうやって取るんだろう…ググったら「難民旅行申請書」というのが日本にはありましたが外国はどうだろう?
そう思うと、EU圏内移動自由なシェンゲン協定はすごい。日本のパスポートはかなり強いらしいです
Posted by ブクログ
太陽諸島=日本だと思い
3作目はHirukoたちが日本の現状を知る話なのかと予想していた。
が、結局は曖昧な船旅から始まったように、
旅先さえも定まらないまま、Hirukoたちは世界をつなげる海に揺られて行った。
そもそも作中では日本という固有名詞は一度も出てきておらず、Hirukoたちの会話から推測するしかない。
目的はあるけれど、そこに辿り着けるわけじゃない。
その道程での各々の心境や感じ方を
一緒に楽しむ物語なのだろうと思った。
海外や異文化と聞くと
まるで見えない膜のような隔たりが存在しており、
私たちの日常とは交わらない遠くの話かのように感じられるが、当たり前のように自身の価値観を交換し合う彼らを見ていると他国の人も私も同じ人間、それだけでいいんだと思わせてくれる。