【感想・ネタバレ】シャドウワークのレビュー

あらすじ

四日に一人、妻が夫に殺される。
DV(ドメスティック・バイオレンス)──声を上げられない被害者たちが、今日もどこかで心と体に瀕死の重傷を負っている。暴力夫から命がけで逃れ、風変わりなシェルターにたどり着いた紀子。
その家には、ある一つの「ルール」があった。
江戸川乱歩賞作家が「ドメスティック・バイオレンス」をテーマに描いた衝撃作。

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Posted by ブクログ

佐藤広実『シャドウワーク』講談社文庫。

最近、気になっている作家の1人である佐藤広実によるミステリー小説。

2025年11月から某有料衛星放送で5回完結のドラマになるらしく、主演を務める多部未華子の写真の付いたオーバーカバーが付いていた。多部未華子の役は夫の暴力から逃れ、ようやく安全なDVシェルターに辿り着いた宮内紀子なのだろうか、それとも自らも同じ警察官の夫の暴力に悩まされながら溺死した女性の事件を追う女性刑事の北川薫なのだろうか。

前半こそは、夫のドメスティック・バイオレンスに悩まされる女性たちと、それに関連する不審死事件を追う正義感の強い女性刑事を描いたミステリー小説かと思うのだが、読み進んで行くと、頭の片隅から消えていた『シャドウワーク』というタイトルを思い出し、その意味が少しずつ見えてくるのだ。そして、いよいよ後半からは20年も続く『持ち回り』と呼ばれる『シャドウワーク』について描かれる。

サスペンスフルな見事なプロットと、よく思い付いたなと感心するような設定で、非常に面白いミステリー小説に仕上がっている。さらには一筋縄では終わらない驚愕の終盤……


繰り返される夫の暴力から命がけで逃れ、運び込まれた病院の看護師である間宮路子の紹介で、江ノ島の近くにあるDVシェルターに潜り込むことが出来た宮内紀子。そこは志村昭江と間宮路子が共同運営する4人を上限に製パン会社の社員寮を装った秘密のDVシェルターであった。

一方、夫である警察官の北川晋一から日常的に激しい暴力を受けていると訴えたことで、警察組織からは裏切り者と糾弾され、所轄署に飛ばされた刑事の北川薫は、今井美佳子という女性の溺死に疑問を持ち、新人刑事の荒木と共に捜査を行う。薫は、美佳子の元同居人である松原幸次に接触し、事情を聴くが、その松原も死亡してしまう。

さらに捜査を進める薫は、美佳子が間宮路子の紹介でDVシェルターで暮らしていたことを突き止め、そのDVシェルターに暮らす美佳子の知り合いに事情を聴こうとするが、自宅近くで何者かに襲われ、重傷を負う。

本体価格870円
★★★★★

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

夫のDVから逃れるには、それしか方法がないのか?
DVをしている夫が警察官となると、なかなか味方を見つけるのは大変かもしれないけど。

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

ドラマ化されるということで読んでみました
DVを題材にした作品で世の中にはこんな旦那がいるんだと思い知らされた感じです
ドラマの方も観てみたくなりました

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2025年10月09日

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