【感想・ネタバレ】大江戸商売ばなし 庶民の生活と商いの知恵のレビュー

あらすじ

季節を運ぶ朝顔売りから日々の物売り、そして銭湯、髪結床や名店・老舗、さらに街の芸人まで、江戸庶民の生活を支えた商いの風景とは……。リサイクルからエンターテインメントまで、多種多様な江戸のビジネス事情を人情話とともに描き上げる。本書には、現代にも通じる商人の心意気や名店の誇りなど、商売繁盛のヒントが数多く紹介されている。

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Posted by ブクログ

川柳・俳句、随筆・滑稽本などを引用し、江戸を紐解く。江戸文化の入門書によくあるイラストでわかる本ではなく、当時の文章から江戸の文化を知ることができる。

本書は、『江戸商売往来』を、改題・加筆した本である。

この本は、以下のように、3種類ある。

1. 単行本、プレジデント社、1993年発行 『江戸商売往来』
2. PHP文庫、1997年発行 『大江戸商売ばなし 庶民の生活と商いの知恵』
3. 中公文庫、2013年発行 『大江戸商売ばなし』(電子書籍版もあり)

再版されるということは、人気があったということだ。それは、興津氏の『江戸食べもの誌』、『大江戸長屋ばなし』も同様である。

私は、『江戸食べもの誌』、『大江戸長屋ばなし』を読んでいたので、それらと重複する記述もあった。一つ例を挙げれば、本書の「銭湯」は、『大江戸長屋ばなし』の「銭湯はいこいの場」と重複する。しかし、まったく同じ文言を使っているわけではない。内容は同じでもリライトされており、著者の丁寧な仕事ぶりがうかがえる。

『江戸食べもの誌』、『大江戸長屋ばなし』とともに、お勧めしたい。

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2025年05月10日

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