あらすじ
犬だけが知る真実とは――
驚嘆&感動の長編ミステリー
都内の高級住宅地で一人暮らしの老女が殺害された。部屋には、かつて犬を飼っていた痕跡が残されていた。
一方、雑誌記者の鶴崎は、あるスクープをモノにするためコンビニでアルバイトを始め――。
人と犬の絆に感涙、想像を超える展開に一気読み必至の傑作ミステリー!
※犬はつらい目にあいませんので、愛犬家の皆さまも安心してお読みください。
解説/村井理子
――作家からも感嘆の声続々!――
「細かい違和感を憶えておいて。最後に『なるほど』と思うから」――貫井徳郎さん(作家)
「人生のほとんど全てを失ってしまったかのような人間が、一匹の犬と巡り会う。
他者から見れば寂しい人生かもしれないが、一人と一匹にとっては、とても豊かな時間が流れていくに違いない。
それがはっきりと見えるラストに感動した」--村井理子さん(翻訳家・エッセイスト 解説より)
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Posted by ブクログ
ドックランでの人間関係など、犬あるある満載。犬好き刑事が飼い主目線で捜査を進めるのが面白い。ヒントがあるのに最後まで犯人分からなかった。犬好きにも推理小説初心者にもおすすめできる。
人間は多面体だと言うセリフが印象に残った。犬は常に一途であるという意味を含んでいると感じた。
ドアノブまで熱くなってる火事アパートに突入して無事に犬を救出できる可能性について。火炎瓶がドア付近で炎上したが、物の少ない部屋なので奥のほうは余り燃えず、運良く煙も吸わなかったと考察し一応納得。
Posted by ブクログ
誤解を恐れずに言うならば、これはサイコパス小説である。
理由さえあれば人間を害することに対して抵抗は覚えないが、犬を傷付けることだけは何があっても絶対に受け入れられない、というタイプのサイコパスに備わる心理こそが物語の核となっている、という恐ろしい小説だ。
そしてここには、そのような犬偏愛型サイコパスに暗く深い共感を抱いてしまう私がいる。
松本も木戸も私も、そしてもしかしたら著者もあちら側…いやこちら側?
私からすれば、人間こそが生物界の頂点に立つ優越的な種だとみなし、社会の中でもぞもぞと蠢くマジョリティたちの方がよほど愚かだと感じるが、まあ一般的には今作中のサイコパスたちに共鳴する私のような者が相対的に歪んだ存在とされるのだろう。
さすがに金属バットで肉親を殴り殺して平気でいられる素養はないが…。
犬たちを通じて築かれていく人間関係の描写がとても巧みでリアル。
ネット上の暴走が大きく関わってくる、という仕掛けも今やありふれた手法ではあるが、違和感のない範囲で上手く絡められていると思う。
確か帯に"犬は辛い目に遭いませんので安心してください"という旨の文句があったかと記憶するが、それはちょっと嘘かな…。