【感想・ネタバレ】虚空へ(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

暗がりのなかで蛍火のように点滅する詩もある。今の夥(おびただ)しい言葉の氾濫に対して、小さくてもいいから詩の杭を打ちたい――。誰よりも巧みに言葉を操りながら、疑いも抱きつづけた谷川俊太郎が、最晩年にありったけの願いを込めて編んだ十四行詩・88篇。誕生の不思議、いま生きて触れている感覚、世界の恐ろしさと愛おしさ、そして死の向こう側。遺作詩集にして、現代詩の到達点。(解説・俵万智)

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Posted by ブクログ

   谷川俊太郎さん 生前最後の詩集

人間と動物の大きな違いは、言葉でもってコミュニケーションをとるか否かということ。言葉の担い手である詩人谷川さんが、あえて言葉に寄りかかろうとしない、そんな心意気が感じられる詩集です。14行詩が集められています。ご自分の最期を、少なからずも意識されているかのように感じました。

【心に響いた詩中の言葉】
・どの一生も言葉に尽くせない
・言葉が落としたものを詩は拾う
・ヒトは皆 体に音楽を秘めている
・言葉が出来ないことを音楽はする
・時を凍らせる言葉という破片

俵万智さんの解説、良かったです。

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2025年11月30日

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