あらすじ
暗がりのなかで蛍火のように点滅する詩もある。今の夥(おびただ)しい言葉の氾濫に対して、小さくてもいいから詩の杭を打ちたい――。誰よりも巧みに言葉を操りながら、疑いも抱きつづけた谷川俊太郎が、最晩年にありったけの願いを込めて編んだ十四行詩・88篇。誕生の不思議、いま生きて触れている感覚、世界の恐ろしさと愛おしさ、そして死の向こう側。遺作詩集にして、現代詩の到達点。(解説・俵万智)
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Posted by ブクログ
【虚空へ】谷川俊太郎 新潮社
目に見えないけどたしかにある何か。
言葉だけでは掬い取れないそれを、詩の形でなんとか掬い取ろうとする谷川俊太郎の葛藤が感じられた。
きっと、それは掬い取った瞬間、それ自体ではなくなってしまうことを知っていて、言葉の無力さを誰よりも痛感していて、それでもやろうとしている。それこそ命をかけている。
読んでいると御神木とか、何か自分より壮大なものに包まれているような感覚になった。
これは手元に持っていきたいな。
Posted by ブクログ
谷川俊太郎さん 生前最後の詩集
人間と動物の大きな違いは、言葉でもってコミュニケーションをとるか否かということ。言葉の担い手である詩人谷川さんが、あえて言葉に寄りかかろうとしない、そんな心意気が感じられる詩集です。14行詩が集められています。ご自分の最期を、少なからずも意識されているかのように感じました。
【心に響いた詩中の言葉】
・どの一生も言葉に尽くせない
・言葉が落としたものを詩は拾う
・ヒトは皆 体に音楽を秘めている
・言葉が出来ないことを音楽はする
・時を凍らせる言葉という破片
俵万智さんの解説、良かったです。