【感想・ネタバレ】1+1のレビュー

あらすじ

何を食べて、何を飲む?
人生に寄り添う
愛おしい味がある

俳句結社「水軍」の同人である瑤子は、行くべきかためらっていた。
同じ結社で人たらしの拓郎から誘われた、自宅での食事会。
直前に取った1本の電話が、その意味を変えてしまったから……
(「鱚のフライと白ビール」)

それぞれの人生、それぞれの背景を持った、多様な登場人物たち。
当人たちが抱える“心のもや”が、
「ペアリング」を通して、少しだけポジティブへと変わっていく。

料理と飲み物、そして味わう2人。
2つの「ペアリング」をモチーフにした24編。
極上の掌編小説集を、ご賞味ください。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

美味しい料理とお酒は人の心を動かし何かを気づかせてくれる。
誰かと一緒に食べる料理が(もちろんお酒も)幸せを生んで心も満たしてくれると私が知ることができたのは結婚したからだった。結婚して、子供の頃は知らなかったことをたくさん知ることができた。
初めて読んだ井上荒野氏の小説は句会のメンバーを中心にした様々な状況の人物たちの人間模様を瑞々しく粒立ちのくっきりした言葉たちでこまやかに描写している作品なのだけど、物語というのはいつもミステリアス。最初に登場した人物があやしげで(同い年なのがムカつくし(笑。)思わず登場人物をいちいち書き出した。余韻のある描写はあとでちゃんとつながって出てくる。猫も登場する(もう虹の橋を渡っていた設定だけど)。イラストも美味しそうだし表紙の色がとても素敵。描かれたメニューで一番そそられたはフレッシュポルチーニのフライとピエモンテのバルベラ、このお店に行ってお店で食べたい。笹塚の小体な料理屋とバー「耳」が近所にあったら行ってみたい、きっと楽しめると思う。1+1は料理とお酒の1+1と一人の人間と一人の人間の関係の1+1、答えに正解はない。答えがいくつになるかは誰にもわからない。奥深いタイトル。若いころはやりきれない終わり方をする物語を好んでいたけど、歳を取ったせいかひとすじの光明がみえる前向きな終わり方をしてくれたほうが読後感が満ち足りた気がする。本作も短編ひとつひとつもそしてオーラスも希望が残る終わり方になっていて心地よい。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

世代ギャップを感じながら読み進めるうち、登場人物たちが皆、繋がりを結んでいくことに魅力を感じていった。
家族、同僚、恋人、趣味仲間…あの人がこの人と、この人はあの時の人…。その中心に立つのが広渡拓郎だ。
どこか気障っぽく世渡り上手に見えていた彼が、嫌味のない人当たりの良さで徐々に私を取り込んでいった
ギスギスした関係性に潤滑油を差す然りげ無さと、胃袋を掴むことに長けた好感度高い紳士なのでした。

数ページに渡る巻頭のイラスト集は、編集部の想いありきだろう。掌編フルコースが美味である事を、なにより表紙が物語っている。

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

美味しい食事は人の気持ちを少しだけ前向きにしてくれる。
料理と飲み物のペアリングって予想以上に自由だな。
定番の組み合わせも意外な組み合わせにも、食欲がそそられて真似したくなる。
《鱚のフライと白ビール》は試すまでもなく美味しいよねえ。
《出汁巻き玉子と、おりがらみの酒》も《マッコリと蛤のチヂミ》も気になるけど、まずは《メロンパンとコンソメスープ》からやってみようかな。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

食をテーマにした短編連作集。
ペアリングをモチーフにしたとあるように、おしゃれなお酒と料理が出てくる。
雑誌で連載されていたというから、毎号読んだら探して購入、または作ってみようと思ったかも。

人たらしの拓郎から食を繋いで拡がる様々な縁。
歳を重ねていくのも悪くないかなと思える楽しさも秘めている。

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2026年05月22日

Posted by ブクログ

俳句結社「水軍」まわりの人々の群像劇。各話のタイトルが食べ物と飲み物のペアリングになってて眺めてて楽しい。結社のメンバーからその関係者が次々登場するので最後の方には人間関係がこんがらがってくるけど、そこは流して楽しく読みました。結社の中心人物で人たらしの広渡氏という人物が印象的。彼らの恋模様にもほのぼのしました。
ダイジェスティブビスケットと癖のあるお茶とのペアリングは試してみたい。

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2026年05月23日

Posted by ブクログ

全部が本当に美味しそうすぎるし、出てくる登場人物いやなヤツもいるにはいるんだけど厭味がないというか、憎めないというか。読んでてすごく楽しかったしお腹空いたし、呑みたくなる。食に興味がない人はやはり嫌だな

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2026年05月17日

Posted by ブクログ

たまりません。

装幀に加え、頁を開けば色鮮やかな料理のイラストがドーンと目に飛び込んでくる。

24編から成る本作は料理と飲み物のペアリングが楽しめる飯テロ本。
お酒を全く飲まない私だが、ちょっと飲んでみたいと思わせる魅力がある。

俳句結社「水軍」に関わる人々の日常が連作形式で描かれ、どの話も身近で気づけば物語に没入していた。

それにしても結社の中心人物、61歳の拓郎さんのモテっぷりときたら。
料理上手で気配り上手、チャーミングな性格。
私も句会のメンバーになりたいと思ってしまう。

味わい深く読後にほのかな余韻が残る一冊。

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2026年05月08日

Posted by ブクログ

俳句同人誌でつながった人たちの連作短編。どの話も食べ物に合う飲み物とその人たちにまつわる心くすぐるお話も チクチク刺さるお話もあり。やっぱり美味しいものって人を幸せにしますね。

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2026年05月16日

Posted by ブクログ

美味しい連作短編集。
登場人物が少しずつ交差するので、これは誰だったっけ?と行きつ戻りつ読む。

中心人物である拓郎さんと、そんな彼に見初められた遥子さんは全編通し確かに気になるが、最近嫌いだなぁと思っていた定年退職後の夫が、自分も懐かしく思い出していた思い出をもう一度と計画を練っていた話は良かった
嬉し過ぎてぶっきらぼうになってしまう妻も可愛かった。

そろそろ私もそんな時期に突入するけれど、なんだか悪くないなぁ。なんなら楽しみだなぁーと思えるようなお話の数々であった。

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2026年05月13日

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