あらすじ
台湾の町並みや人々、文化、そして美味しい食べ物とお茶、台湾の匂いと風をまとう、心が潤う珠玉の短編集! 収録作「光を飲む」「神さまのお粥」「猫猫馬馬虎虎」「ペトリコール」「光をほどく」
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
短編だったけどすごく温かい内容でどれもよかった。雨の日に現れる郵便局の話が読まれなかった手紙はきちんと読まないといけないという哀しい話が印象的でお茶の話は今抹茶がブームになっている現時点での問題点を取り上げていて考えさせられる話ばかり。
台湾の人が書いた本じゃないのに台湾に寄り添った内容となっている
Posted by ブクログ
人の寂しさや、辛さ、やるせなさをあたたかく包み込んでくれるストーリーばかりでした。大満足です。
付け加えると…
温かい話ばかりの一方で、
台湾と日本の「複雑な」歴史や、台湾の国際的立場、台湾人のアイデンティティ、日本と台湾の両方にある低賃金の問題やいじめ問題など社会問題にも触れている。
台湾が好きだという人にこそ手に取って欲しい一冊。
戦争の足音が聞こえてくる昨今、
過去、今、これからを考え続けることだけはやめてはいけないと思う。
Posted by ブクログ
雨の日にも、
光を信じる人へ。
・・・と最初にある。
『光雨往来』というタイトルもとても良い。
雨粒に光が当たって、キラキラと輝いている様子が見えるようだ。その後ではきっと虹も出るのだろう。
漢字って、素晴らしいと思う。
たった一文字で意味がある。中にはいくつも意味を持つものもある。
中国から頂いたもので、その後日本で作られた漢字もあるけれど、文字を共有できているのはうれしいことだ。
しかし、「日本人は中国語を話そうとすると、日本語の読みに引きずられてしまう」というのが、登場人物たちの共通した悩みでもある。
身体的に、精神的に大変なことがあったり、仕事がうまく行かなかったりで、心に穴が空いてしまった人、疲れてしまった人たちは、光を求めて台湾へ行く。
そこで人と出会い、一杯のお茶と出会い、癒されていく。
体が癒されると、大切なことに気づく力がよみがえってくる。
最初の【光を飲む】は、水原凪(みずはら なぎ)と台湾のお茶屋さんの娘・ノノの友情のお話で、最後の【光をほどく】につながって、一冊の短編集を大きくまとめている。
【神様のお粥】の、小さい神様・メイメイと、いつもお参りに来てくれる女の子・小莉(シアオリー)のお話がとても可愛くていい。
【猫猫馬馬虎虎(マオマオマーマーフーフー)】は、人間関係に疲れてしまって適応障害で休職した・長谷川眞朱(はせがわ ましゅ)が、猫のお世話係りとして泊めてもらった部屋で、猫のお世話をしながら語学学校に通うお話。猫の冰友(びんよう)が眞朱を観察しているモノローグが不思議で、猫の目を通して部屋の中を見ている気分になる。
一番好きなお話は【ペトリコール】、雨の日にしかたどり着けない郵便局のお話。実は、台湾と日本の過去においてのつらい真実もからんでいるのだけれど、台湾が大好きで何冊も本を出しているという池澤さんは、光だけでなく影の部分もしっかりと読者に示していく。この、小説家と青鳥さんのお話は、シリーズになったらいいなあ、などと思う。
初読みでしたが、池澤春菜さん、とても良かった。
Posted by ブクログ
飲むように読み終わった。とても読みやすい。お茶好きとしては美味しいお茶を光に喩えた一文に魅かれた。ペトリコールという、売れない作家と不思議な郵便局員の話がとても良かった。個人的にはもっと台湾と日本の歴史、そして太平洋戦争で日本側が行ったことを深掘りしても良いと思った。従軍慰安婦問題は様々な叩きや嫌がらせを受ける危険性が高く、これらを描く際には細心の注意を払ったとは思う。とても勇気のいることだと思うが、作者が描いたこれらをもっと知りたいと支持する一読者がいることをお伝えしたくここに記しておきます。
Posted by ブクログ
人間と猫は会話が出来ないからこそ、猫は人間の事をよく観察して色々な感情や空気に敏感なのかもしれない。
その行動や態度に心当たりがあるからこそ、泣いてしまったのかもしれない。
そんな思わず泣いてしまった「猫猫馬馬虎虎」がめちゃくちゃ良い表紙になっている。
台湾の事、お茶の事、色々と良い気づきが多かった1冊でした。