【感想・ネタバレ】文明怪化奇談のレビュー

あらすじ

幕末から明治へ――文明開化の激流の中を駆け抜けた新聞記者たち。
内国勧業博覧会の「死のダンス」、日比谷焼討事件を照らした怪光、怪屋敷「二笑亭」に隠された秘密……数々の異聞を目撃した記者たちが、紙面外に封じられた“怪談”を語り始める。

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Posted by ブクログ

明治時代初頭から新聞記者を務めた者たちが語る、
文明開化の激動と混乱の中で見た、異聞と怪異。
前口上 「文明怪化」出版の由来
第一章 函館氷・・・大阪で開催の内国勧業博覧会。
  驚異の大冷蔵庫には五稜郭の堀から切り出された天然氷。
  その中には刀!?碧色の液体の正体と啓示とは。
第二章 橘氏の火葬炉・・・新型の軽便移動火葬炉。試験運転は
  順調に進むと思われたが、棺を載せた台車は突然の嵐に
 よって“火車”と化す。亡者は地獄へ運ばれた?
第三章 カーマンセラ嬢・・・裸体画問題が世間を騒がす中、
  不思議館ではカーマンセラ嬢の魅惑ダンスが話題となる。
  最後の骸骨のダンスはエックス線の死の舞踏だが・・・。
第四章 眼球の写真・・・日露戦争後の日比谷焼き討ち事件。
  その最中、夜空に強烈な閃光が広がった。その正体は?
第五章 二笑亭の電話・・・深川の怪屋の謎。電波は見えるのか?
  電話は無くとも世界中のどこからでも電話はかけられる?
最終章 特別寄稿 大砲とトリカブト・・・元治元年、漁師たちの
  生活を守るため、女たちは奉行所に門訴を行う。台場の
  砲台へは大砲を撃て!それは海の“うす”の怒りとなる。
  そして22年後の再会。平和なときはトリカブトで殺し、
  戦時になったら大砲で殺す。それが洋学者の有り様。
解説 新聞夜明け前騒動記・・・何故この本を著そうとしたかの
  新聞というバックボーンについて。

文明開化には見えない危険が潜んでいる。
その時代、世界では急激な科学の発展に混乱が生じた。
江戸時代から明治時代への文明開化でも同様に、
旧と新の乖離と齟齬あり、更に、急激に変容する新技術への
進行への理解の難点などが浮かび上がってくる。
その時代を生き、活動した新聞記者たちが目撃し、
体験した怪異を、当時の著名人たちの動向をも交え、
語ってゆく。それらは蘊蓄たっぷりで愉しめました。
冷蔵庫・火葬・エックス線・写真・電話・大砲。
現在では知られているモノも当時は怪化であったのだろうと
思ってしまう面白さもある。二笑亭は興味惹かれたので、
式場隆三郎の「二笑亭綺譚」を読んでみたいです。

0
2026年06月30日

Posted by ブクログ

 カロリーの高い本で、読むのが大変だった。
 小説なのだけれども、うんちくがふんだんに盛り込まれているので、読んでいるうちにちょっと訳がわからなくなっていく。
 文明開化時代の話を、そもそもとして過去の話として新聞記者たちが語るという体裁なので、どの時代の話なのか歴史に弱いこともあってかなり混乱した
 とはいえ、上げられている題材は現在にも通じるあれやこれやがふんだんに盛り込まれていて、過去の話にしているけれども、内容の示す方向は現代なんだなあと、読みおわってから痛感した。

0
2026年05月06日

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