【感想・ネタバレ】きみと一緒に通いたい 1巻のレビュー

あらすじ

いじめられっ子の中学生、星太は幼なじみの光流に誘われ、生徒主体で運営される私立の進学校、優紀高校を受験することに。必死に勉強し、合格した星太だったがその一方、合格確実だった光流が「不合格」だったと聞かされる。その理由を知った星太は、学校側と戦うことを決意する。ささやかで困難な、二人の願いを果たすために――。『ヤンキー君と白杖ガール』のうおやまが描く、つよくてやさしい友情ドラマ。

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中学3年生の吉木星太(よしき せいた)と、その腐れ縁である葉月光流(はずき ひかる)は、お互いに切磋琢磨しながら「優紀高校」への合格を目指していました。
しかし、合格を確信していた矢先、学校側から光流へある衝撃的な理由で受験を断念するよう通告されます。
身体的なハンデを理由に「分断」されようとする二人。
当たり前だと思っていた「一緒に通う」という未来を取り戻すため、星太は世の中の不条理に真っ向から立ち向かっていきます。

本作は大ヒット作『ヤンキー君と白杖ガール』の、うおやま先生が描く優しくも鋭い視点が光る青春物語です。

物語の序盤、私は大きな衝撃を受けました。
実は光流には車いすというハンディキャップがあるのですが、物語の導入ではあえてそれが描かれません。
しかし、志望校から「校内にエレベーターがないから通えないだろう」と事前に受験を取りやめるよう告げられた際、初めてその事実が明かされます。この構成がすごい!!
「設備がないなら仕方ない」と、無意識に世の中のルールに納得しかけてしまう読者の心理を突いてきます。
しかし、主人公の星太は違います。
彼は世の中の不条理を「仕方ない」の一言で片付けません。
「自分の隣にいるのは光流でしかない。代わりはいない」と言い切る星太の姿に強さを感じます。
私自身、日々の生活で「しょうがない」と多くのことを諦め、妥協して生きている部分があるため、彼の真っ直ぐな姿勢には深く身につまされる思いがしました。

星太の熱意は、光流の心も変えていきます。それまでは周囲に配慮し、一歩引いていた光流が、「フツウとして扱われたい」と自分の願いを口にするようになる変化には、星太の影響が色濃く反映されています。

また、彼らの前に立ちはだかる生徒会副会長・薫まりの存在も欠かせません。
県議会議員の娘であり、一見すると「悪役」のように描かれる彼女ですが、実は彼女自身も「父に愛されていない」という深い孤独を抱えています。
単なる勧善懲悪ではなく、それぞれの置かれた立場、それぞれの正義がぶつかり合う展開には、ページをめくる手が止まらないワクワク感があります。

本作の素晴らしい点は、「助ける/助けられる」という関係が、非常にフラットで対等に描かれていることです。
本当の友達とは何だろうと考えたとき、それは損得勘定抜きに、何気ない瞬間に相手のために動けることではないでしょうか。この作品には、まさにそんな理想の友情が詰まっています。
星太が光流のことを、あえて「友達」ではなく「腐れ縁」と呼ぶのも、彼らしい照れくささが感じられて、思わず顔がほころんでしまいます。

相手を知ろうとすることの大切さを説くうおやま先生だからこそ描ける、綺麗事だけではない人間ドラマ。目標に向かって泥臭く邁進していく星太と光流の姿を、これからもずっと見守り続けたいと心から思わせてくれる作品です。

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自由な校風という欺瞞

主人公とその親友?(本人は腐れ縁と言っていますが)をめぐる話です。
学費が割と安価な私立高校を目指し、合格したのは良いんですが、車椅子生活をしている親友の方は元々、受験をとりやめていたようです。
学校側の関係者と、生徒会にいる面々に教育者失格者がいるので、それを抜本的に改めるべく主人公の戦いが始まります。
教育機関としても失格でしたね、これでは……

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2026年04月09日

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