あらすじ
田所房子は宗二と結婚して5年。新婚時は弁当屋でバイトをしていたが、夫の転職を機に辞めた。ある日、夫から「おれ、部屋借りようと思うの」と切り出される。房子は不満ながらも合い鍵をくれるならと受け入れる。対して宗二は風呂のない四畳半の生活を満喫していた。宗二に好意を寄せる同僚・和田レミが突然泊まりに来たり、立ち食いそばをひとり啜ったり。房子は宗二に住所を尋ねず、合い鍵を片手に宗二の部屋を捜し歩く。
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Posted by ブクログ
新刊ですが、2007年作品でした。『青い壺』にも似た都会小説。角田さんは、深いこと書かれても、透明で振り回さず、読者に委ねる感じが素敵ですね。確かに、どの夫婦にも、ある程度の虚構はあると思う。
Posted by ブクログ
結婚5年目、30代・子供なし夫婦の日常。
ある日、夫が外に部屋を借りたいと言うところから話が始まるのだが、なんてことない平凡でゆるい日々の物語。各章は夫婦それぞれの視点で語られるが、サブキャラのレミちゃん(今時の若い女性)のアホさや、いい歳でお見合いパーティでパートナーを見つけようとする夫の母…キャラ強めの登場人物に妙に惹きつけられる。
極め付けは、夫が借りた部屋の合鍵はもらったが『中野、ってか高円寺』としか聞かず、住所を知らない妻が、これまでの夫との会話などを糸口に推理し、この辺りのアパートかとウロウロ徘徊しながら、集合ポストを勝手に開け、鍵穴に鍵を入れ、やっと夫のアパートをつきとめる。ちょっと妻も普通ではない…
しかしそのアパートには浮気や犯罪の気配(笑)は無く、がらんとした部屋だった。一人になる空間が夫は欲しかったのか…
ハッピーエンド、バッドエンドのどちらでもなく、日常が過ぎていく。
僕が知らず知らずに古い人間になったのか、この夫婦からは『熱』が感じされずに物足りないように思う。今から何を目指すわけでもなく、お金を貯めて何かする予定もない不思議な夫婦関係。
でも、こんな毎日が普通なのかな。
たぶん映画やドラマになってもストーリーが淡々とし過ぎて面白くなさそうだなあ…
Posted by ブクログ
病んでる夫婦の物語。
そこに愛情はあるのか?結婚している意味はあるのか?と思いましたが「離婚しても何も変わらない」みたいなことを妻が言っていたのが印象に残っています。
Posted by ブクログ
「夫婦とは?」の壮大なテーマの帯に目が留まったので購入。
が、この夫婦は子どももいないせいか、夫婦間問題というか人間性の問題だと感じた。
「自分たちの関係のど真ん中にある、愛でも嫉妬でもない何かもっと厄介なものについて」
解説にもあったが、グロくもないホラーでもない物語に恐怖心を感じた。
夫婦でいる意味がないとお互い理解し、たまに夫婦っぽいもののおままごと的なことをして、気分を悪くしながら安心する。
今でいう、アセクシャルの方の話しなのだろうと思った。
Posted by ブクログ
何かに一生懸命にならなければいけないような毎日の生活のなかで、ふと、あれ、なにに頑張りたいのだったっけ、何かを頑張らないといけないのだっけ、と、思ってしまった。その先にだけど生きていく、誰かと生きていく、をやっていくなにか不明確で諦めきれないものがあるのかなぁと思う。