あらすじ
「おばけは怖くありません。機械ですから」
彼女にはいくつかの優れた機能がある。話題が無限分岐し堆積していく雑談でも自然言語による受け答えができる。ZMPを見極めながら階段や斜面の昇り降りができる。補給なしに六時間以上の連続稼働ができる。ドアノブを掴んで回すことができる。――おばけが見える。
白川研究室は「出る」と言われる場所や噂を調査する対怪異アンドロイド・アリサを開発した。機械の彼女は、呪いも祟りも受け付けない。ゆえに、恐怖心もない――。深夜に山奥の廃村を調査したアリサは、搭載された機能を駆使して、さまざまな異常を検知する。白川教授の研究テーマに興味を惹かれ、初めて研究室を訪問した新島ゆかりが、アリサが持ち帰ったデータを見ると……。
恐怖を感知しない美麗アンドロイドVS.予測不能な「怪異」。
第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉特別賞を受賞した新感覚ホラー・エンターテインメント!
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Posted by ブクログ
怪異にアンドロイドぶつけんだよ!その手があったか!
見た目はすごい美少女なアンドロイドが怪異を解決するために現地に行く。という話が何話かある。しかし、アンドロイドなので恐怖はなく、ただ事実を淡々と報告していくけど、「思いっきり怪異だからそれ!」とツッコむしかない。
怪異を淡々と分析し、調査していくけど、作って操って指示しているのは人間だから、少しずつおかしな事態になっていく。
しかし人間だったら解決できなかったかもしれない事件も、アンドロイドという機械ならいけるかもしれないというのは大変面白かった、
続きあるなら読みたい。
Posted by ブクログ
ホラーでありSFであり現代ファンタジーでもある人間ドラマという印象でした。これは実に面白い。特に「怪異」を見て、接して、記録して、でも恐怖を覚えないアンドロイド・アリサの存在が秀逸だなと感じます。そして、アリサの開発者・白川教授をはじめとた研究室メンバーの「人間」らしい感情の発露との対比が刺さりました。物語をいかようにも展開できるバックグラウンドだと思うので、今後のお話しを楽しみにしています。
Posted by ブクログ
高性能アンドロイドが怪異を調査するというテーマが新鮮だった。生きている人間と違い、アンドロイドだからこそできる調査方法を用いて怪異に挑むというのも面白かった。
科学技術の結晶をもってしても、怪異の観測ができるのみで根本的解決には至らなかった。ここから、怪異の異質さが科学によって強化されていた。
この物語の本質は、ただ怪異をアンドロイドが調査するではない。怪異調査が進む過程で、調査対象である怪異のつながりや怪異調査アンドロイドが作られた経緯、アンドロイドの製作者の想い等が浮かび上がってきた。それが、物語自体に深みを与えていて、読む手を進めさせた。
Posted by ブクログ
アンドロイドが中心になって怪異を調べて解決していくのかと思ったら、渦が大きくなり、骨太と思っていた骨格も崩れて何がなんだか、怒涛の展開。わからないものがわからないままでモヤモヤ。しかし、アンドロイドを主人公にしているホラーは珍しいかも。ホラーSFと解説者は言っているが、ホラーの範疇かと思う。ユーモアも盛り込みながら、進行も面白く、続きも読みたくなります。怪異が数字で示せるのなら、それはそれでいいかな。
Posted by ブクログ
人型自律アンドロイドが怪異を調査するという手法は面白いと思った。
一方で、怪談の場所に出向きはするものの、どれも完全解決には至らないのでフラストレーションがたまるという。
特に序盤は。
ホラーなら完全なるオチを求めてはいけないと言われてしまってはそれまでなのだが、こうずっと肩透かし感が残るというか。
怪異を収集するだけなら、あの形でもいいのか?
モヤモヤは残りながらも最終的なオチが気になって最後まで一気読み。
開発者の教授の事情が絡む終盤、彼女がこれまた難解なキャラで飲み込むのに難儀したが、最後の逆転の一手は非常に面白かった。
ただこれも完全にすっきりという形では終わらないという。
不穏さを残して終わるので、もやもや。
だから、ホラー作品なら致し方ないと言ってしまえばそれまでだが、如何せんアンドロイドという超科学的な存在が登場しているだけに、何かしら現実的な、納得できる答えが欲しいなと思ってしまう。
このあたりの匙加減は難しいのかもしれない。
十全語ることがよしとも限らないし……