あらすじ
美味しいは、魔法だ。これは、すぐそばにある幸せに気づかせてくれる心をほぐす一杯のスープの物語・・・・・・。音大生の結衣は、バイオリンをやめようかと落ち込んでいた時、スープ屋『まにまに』に迷い込む。とあるスープに出会ったことで、気持ちに変化が・・・。そしてお店でアルバイトをすることになり!? 店長は無愛想でどこか謎めいた男性。お店には何かを抱えたお客さんが来て――。二人の音大生、母と娘、会社員と恋人など、それぞれの視点で描く、8つの連作短編を収録。
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Posted by ブクログ
「スープ屋」と言われるとどうしても先行作品が脳内をよぎったのだが、こちらは日常ミステリではなく、スープ屋まにまにと縁のある(縁のできた)人たちの日々を二つの視点から描いた物語。
その話の主人公が対の話ではサブキャラとなり、違った視点から見ることでこれまでの話や価値観まで上書きされる感じ。
最初は嫌味だなと思っていたキャラが実は思いもしなかった実情を抱えていて見方や印象が変わることも。
凝り固まった視点だけで判断してはいけないなと、しみじみと思い知らされた。
そんなスープ屋の店長の事情は最終話で判明。
それまでの話に登場したキャラの実情とは段違いに重くて驚いたが、だからこそあのような癒しのスープを作れるのだなとより店長のことが好きになった。
よくぞここまで持ち直してくれたと。
最後の話は泣きながらもほっこりできるものなので、是非読んであたたまってほしいなと思います。