あらすじ
美味しいは、魔法だ。これは、すぐそばにある幸せに気づかせてくれる心をほぐす一杯のスープの物語・・・・・・。音大生の結衣は、バイオリンをやめようかと落ち込んでいた時、スープ屋『まにまに』に迷い込む。とあるスープに出会ったことで、気持ちに変化が・・・。そしてお店でアルバイトをすることになり!? 店長は無愛想でどこか謎めいた男性。お店には何かを抱えたお客さんが来て――。二人の音大生、母と娘、会社員と恋人など、それぞれの視点で描く、8つの連作短編を収録。
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Posted by ブクログ
ぽかぽか温かい気持ちになる作品でした。
迷ったり悩んだり躓いたときにたどり着くスープ屋まにまに。
メニューのスープもシンプルで想像しやすかった。
Posted by ブクログ
「スープ屋」と言われるとどうしても先行作品が脳内をよぎったのだが、こちらは日常ミステリではなく、スープ屋まにまにと縁のある(縁のできた)人たちの日々を二つの視点から描いた物語。
その話の主人公が対の話ではサブキャラとなり、違った視点から見ることでこれまでの話や価値観まで上書きされる感じ。
最初は嫌味だなと思っていたキャラが実は思いもしなかった実情を抱えていて見方や印象が変わることも。
凝り固まった視点だけで判断してはいけないなと、しみじみと思い知らされた。
そんなスープ屋の店長の事情は最終話で判明。
それまでの話に登場したキャラの実情とは段違いに重くて驚いたが、だからこそあのような癒しのスープを作れるのだなとより店長のことが好きになった。
よくぞここまで持ち直してくれたと。
最後の話は泣きながらもほっこりできるものなので、是非読んであたたまってほしいなと思います。
Posted by ブクログ
丁寧に作られたスープを食べて自分を見つめ直すお話。
スープは心も体もほっこりするからいい。それぞれの視点からのお話もあったのがより物語に没入できた。
Posted by ブクログ
寒い日に読むと心がぽかぽか温かくなる、まるでスープのような一冊。
今年は読書習慣を付けるため色々なジャンルの本を読もうと思いタイトルと温かみのあるほっこりとした表紙に惹かれ手に取った。
短編集のような構成でスポットライトが当たる人物の物語が本編、その人に関わる人物がサイドストーリーとして描かれており、お互い物語が交錯する時この人はこの時そう考え思っていたのかと点と点が繋がる感覚があり読んでいて楽しかった。
1番好きな話は第2話「夜明けを照らすあんぱんと、希望のスープ」。とあるきっかけで関係が拗れてしまった親子の次の段階へ進む希望に満ちたお話。親側の気持ちも理解できる一方、子供側の意見も学生時代自分も似た考えだったなあ…と賛同出来てしまった。この話の中で母親の誕生日をあんぱんでお祝いする場面が特に好き。将来を志した子供とそれを温かく見守ろうと決意した母親それぞれが流した涙につられて泣きそうになった。
全編通して感情描写が繊細な印象で、あとがきにもあった通りかなり取材をされたんだなあと思った。また、スープやパンが度々登場しどれも美味しそうでこちらの空腹を誘ってくるので注意。
読み味は違うのにどの話も心にじんわりと広がる寒い日に飲む温かなスープのような世界観。そんな温かい気持ちを感じたい時にまた読みたい。