あらすじ
主人公はあの栗原さん!!
『変な家』『変な絵』に続く、雨穴「変な」シリーズの集大成!
2015年、大学生の栗原は、意外な事実を知る。
彼の祖母が、正体不明の古地図を握りしめて、不審死を遂げたという。
その古地図には、7体の妖怪が描かれていた。
これはいったい何なのか。なぜ、祖母は死に際にこんなものを持っていたのか。
謎を探るため、栗原は旅に出る。
そこに待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、潰れかけの民宿、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しい事実だった――。
祖母はなぜ死んだのか?
妖怪の正体は?
ホラー、ミステリー、サスペンス、冒険、青春、恋愛……
2024年書籍売り上げ1位! 雨穴が送る異形の王道小説。
あなたには、この「古地図」の謎が解けますか?
※イメージふくらむ「考察マップ」も収録。
※著者・雨穴による『沖上喜見子の手記』朗読動画付き!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
変な地図は変な栗原である
雨穴さん目当てで追っかけていた小説ですが、栗原さんとの絡みも楽しみにしていました。
栗原さんといえば人間味を感じない部分もありましたが、
青年栗原の過去を読み進める中で、笑えたり泣けたりするシーンでの人間らしさを感じました。
そういった意味で良いい意味で変な栗原です。
Posted by ブクログ
今作は栗原さんの伝記という立ち位置で、あくまで本人から聞いた話を雨穴さんが書き記したもの…らしく
これまでの変なシリーズに比べて構成がシンプルで読みやすい。
手記(前提理解)→栗原さん視点で推理(答え合わせ)の繰り返し&過去1図解が豊富。リアルタイムで理解が追いついた分、何度も読み返したり中だるみすることもなくイッキ読みできたのが嬉しいポイント!
「知りたい気持ちは、止められないんですよ〜」
栗原ママは回想だけの登場だというのに、1番好きなキャラクターかもしれない。研究資料を家には持ち帰らなかったり(あえて生活とは切り離した)、産後まもなく再開した研究ノートには淡々と成果だけを書き記すのみだったり…シビれる。
血縁みんなそうだけど、知を突き詰めて身内の死を追悼する研究者基質には本当にあっぱれ。
ただ全てを知って目的を達成したからといって、悲しみは癒えない。その感情にフタをし続けることなく栗原さん自身が向き合えて良かった。ちゃんと人間味も感じられて、伝記としてもオカルト本としても面白く読めた。
Posted by ブクログ
"変な家2" に続いて雨穴さんの最新作を購入し読んで見ました。変な家同様、まったく先がわからず、わくわくしながらすぐに読んでしまいました。'変な家2' の間取りミステリー、本作のマップミステリーこういう話は面白くて大好きです。一点、ジュンがどうして死んだのか、どのように死んだのかの理由があやふやだったのが残念というか知りたかった。
他の変なシリーズも全部読んで見ようと思いました。
個人的に好まないが売れると思う
なにか
いつものホラーミステリーじゃなくて安いサスペンス見てるようで好きじゃなかった
あと父親が自殺してないのもなんか安い感じがするし
結局女将も殺してない(殺させてやれよ、どうせ相手も敵だったんだし)
なんか都合のいいヒューマンドラマを見たようで好きじゃなかった
でも一般的には売れると思う
Posted by ブクログ
全ての作品に共通することだか、文体がとても読みやすく一気に読むことができる作品
個人的には前作までの伏線回収やりはインパクトが弱いと感じたが、面白かった
Posted by ブクログ
帯にも「マップ・ミステリー」「異形の王道小説」とあるように、今回はホラー要素は控えめで、青春ミステリの雰囲気を感じるような爽やかな小説だった。
面白かったのだけれど、ホラーと思って読み始めたからちょっと肩透かしを感じてしまった。
過去作のほうがわたしは好みでした。
おばあさんが自殺した理由…なんだかしっくりきません。
あとたびたび挟まれる挿絵。地図というくらいだからそうしたほうがタイトルに説得力あると思ったのかもしれないけれど、本当にその絵、必要?ふーん、それが?みたいな絵が多い。そもそも小説なんだからほとんどは字で説明が出来るはずですし。
話自体も短くてあっさり終わってしまったような印象。
臨場感はあるが…
これまでの作品は過去に起こったことを限られた資料から読み解いていき最後にまとめの推理という感じであったが、本作は主人公がその場に立ち会い謎を解決する構成となっている。リアルタイムで謎を解決しなければならない臨場感はあるものの、私は主人公の心境描写やその臨場感がノイズのように感じた。
これまで雨穴氏の本はすべて読んでおり、本作も楽しみにしていたが、肩透かしを喰らったようで少し残念。
内容においても、これまでで最もトリックがわかりやすく、大したどんでん返しも起こらず、ハッピーエンドであるが、こんなもんか感が強かった。
祖母の自殺理由に関してもあまり納得できるものでなく(私が自殺を重く考えすぎているのかもしれないが)、もう少し心境を裏付けるものが欲しかった。
トリックの内容に関してもご都合主義感が強く、登場人物にやらせたいことが先行している感じで、正直物語の作り込みは甘く感じた。
次回作に期待しています。