あらすじ
父・宗矩により、幼き頃に封じられし柳生十兵衛の左目。その金色に輝く瞳は、『邪眼』と呼ばれ、魔を滅する力を持つという。そして、寛永3年、十兵衛はついに『邪眼』を開眼させた。父より裏柳生開祖を任され、その豪剣をもって苛烈な戦いに明け暮れる十兵衛であったが、冷酷な宿命が彼に襲いかかる。それは、徳川家光の寵愛を受ける弟・友矩の暗殺指令だった――。柳生一族の命運を賭けた十兵衛の闘いを描く、傑作時代小説。
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Posted by ブクログ
柳生十兵衛が時間と人知を超える宿命の敵に挑む伝奇時代小説。
初めての作家さんでしたが、大好きな柳生十兵衛の作品ということで手に取ってみたところ、予想以上にはまり、夢中になって読むことができました。
私なりに、その理由を挙げてみたいと思います。
十兵衛が剣の腕をさらに上げるために修行に励んでいる。
江戸柳生はもちろん、尾張柳生の兵庫助など、柳生一門がからんでくる。
山田風太郎作品を彷彿とさせる人知を超えた闘いが描かれている。
歴史上の人物が物語に大きく関わっている。
親子の愛憎が描かれている。
クライマックスでカタルシスを味わうことができた。
このように、十分に堪能できた作品でした。
ぜひ、シリーズ化を希望します。