あらすじ
「お嬢様、どうか僕にお仕置きを…。」
親を亡くし借金に追われる男・菊仁は
憑物落としを家業とする一三の当主・千代子と出会う。
鬼に魅入られた人々の
“しるし”を見ることのできる菊仁は、
千代子の目として屋敷で働くことに。
仕事を仕損じるたびに千代子から
罰を受けてしまう菊仁だが、
だんだんその痛みに快楽を覚えてしまうようになり……。
愛執の果てを彷徨うネオ・ラブロマンス、開幕。分冊版第1弾。
※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。
感情タグBEST3
好き嫌いが分かれそうな作品ではある。明治か大正あたりを彷彿とさせる背景、ドSなお嬢様×ドMな美青年。登場人物全員精神を病んでるか欠陥があるかのような印象です。その壊れ具合が文学的な雰囲気を出してもいる。絵が独特なので、ダメな人はそこがダメかも。憑き物落としの家系、という設定もあるみたいですが、今のところはまだそれほど妖怪らしきものは出てきてません。
独特な世界観
すごく独特な雰囲気のある作品。
絵もそうだし、内容もそう。
そして、セリフも非常に凝っている。
正直、話が見えづらいというか、どこまで幻想でどこから現実なのかわからない面も多いが、それもまた味を出しているということなんだろう。
惜しむらくは絵。
味があるのは事実だけど、もう少しキレイに描いてあったらもっと評価が上がると思う。
現状ではちょっとクセが強い。
ちなみに、この團屋林悟という作者、本作が連載デビュー作っぽい。
気になって調べ、読み切り作品を読んでみたが、そちらも同じような味があった。
一方で、読み切りの方はヒロインの表情などが豊かで、本作のお嬢様より人間味に溢れている。
その分、作品としては本作程の雰囲気には欠ける訳で…、どちらがいいかは微妙なところ。