あらすじ
50歳から備え、70歳まで働く時代に突入している。日本社会は急速な人口減少と少子高齢化に直面し、企業は若手人材の確保に苦戦を強いられている。採用競争の激化や離職率の上昇により、もはや若手中心の戦略は限界を迎えており、経験とスキルを備えたミドルシニア層への期待がかつてなく高まっている。本書『再雇用という働き方――ミドルシニアのキャリア戦略』は、そうした社会的背景のもと、再雇用という選択肢がいかに個人と組織にとって重要なテーマとなっているかを明らかにするものである。ミドルシニアは単なる“補完戦力”ではなく、組織の中核を担うべき存在として、企業の生産性と持続可能性を支える鍵となる。長期化する職業キャリアの中で、50代・60代の働き方は大きな転換期を迎えている。再雇用後の処遇や報酬が低下する中、自らの役割をどのように再構築し、価値を発揮するかが問われている。本書では、個人が直面する不安や課題をデータで可視化し、その上でキャリアの再設計に必要な視点と戦略を具体的に提示している。また、企業側の視点としては、ミドルシニアを活かすために必要な三つの要素――報酬レンジの拡大、職務の多様化、処遇の柔軟性――を軸に、人事制度の見直しや現場マネジメントの課題にも切り込む。本書は、個人と組織の双方にとって、これからの働き方と人材活用の実務的なヒントとなるだろう。「ポストオフ」で得られる新たな経験や学びが、第二のキャリアの質を決める。自らの可能性を再発見し、社会の中で再び役割を果たすことが、ミドルシニアの人生を豊かにし、ひいては日本経済全体を下支えする力となる。ミドルシニアのキャリアに悩むすべての人に届けたい、実践的かつ希望ある一冊である。
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Posted by ブクログ
高度成長期には55歳が定年だったんだと知る。
時が時ならわたしゃもう定年なのだ。
そう思って働かなくちゃ。。。
それにしても55歳で定年になったら、残りの人生が暇だったんじゃないかな。いや、寿命も短かったのか?
若年人口が減ってい流のでシニアの働き方が変わるというか、雇用者も被雇用者も意識を変えていかなくちゃいかんのだ、とそういう本。
勉強になりました。
Posted by ブクログ
【最後はだれでもフリー】
ミドルシニア(55~65歳)の層が増えてくると会社に在籍する期間が長くなるため、かたてまな仕事をゆったりと安い給料で行ってもらうだけとはいかなくなってきます。
ミドルシニアにも普通に仕事をしてもらう必要がありますが、そうなると給料も元の給料の6割という設定はできなくなります。それなりに役職も与えたりする必要性もでてきます。
ただ、そういう人ばかりではなくゆったりと仕事をしたい人も出てきますので、ゆったりと仕事を続けたい人用の道も準備する必要があり、単純に定年を65歳とするわけにもいかないです。
個人的には再雇用ではなく、独立して個人事業主となりもといた会社と業務委託契約で働く方がいいと考えています。もらう給料(実際は給料ではないが)はもとの給料の6割で契約してもいいと思います。そこから、家賃、光熱費、交通費などは按分して経費計上すればいい。別の赤字事業があれば合算して確定申告すればよいのではないでしょうか。
会社側としても雇用契約のように保険などを気にする必要はないうえ、契約金(コスト)以上にコストが膨らむことはありません。再雇用と同じコストであれば会社も文句をいうことはないと考えます。
契約が更新されない可能性が高いのでは?と心配する人もいるかもしれませんが、再雇用でも1年毎の契約更新です。5年間の再雇用契約ではないので、業務委託契約と同じ契約期間となります。
筆者もあとがきで、個人事業主として独立して、もといた会社とは業務委託契約で仕事をしていると述べられていますが、そこをもっと教えてほしかった!
続編ではそのあたりを詳細によろしくお願いします。