あらすじ
鳴神冴良が営むお弁当店「ききみみ堂」には、特別な「しふく弁当」がある。依頼主の事情や想いを仕立てた、心を届けるお弁当だ。「育休明けの仕事と家庭の両立に悩む同僚へ、そっと応援する味を」「新しい生活になじめずひとり落ち込む大学生に、元気をくれる一品を」「亀裂の入った親子の仲を修復するお弁当を」。冴良が作るやさしい味わいが心に染みわたり、食べる人の背中をそっと押す。ひと口食べれば、心がほどける。 あなたの想いを、お弁当に詰めて届けます 。小さな包みに込められた、あたたかな絆の物語。
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Posted by ブクログ
がんばり過ぎている人に読んでほしい!メッセージが詰まった美味しい特製のお弁当を届けてくれるサービスで人々を癒してくれる。もっともっと世の中の人に届いてほしいなぁ。
Posted by ブクログ
冬森さんの物語は、美味しくて、暖かくて、優しい。
今回の舞台は、お弁当やさん。
それぞれの、思いをこめて、一歩踏み出す後押しができる、そんなお弁当。
暖かな気持ちに浸れました。
最後の盛り上がるところが、展開が早々にわかってしまったのが、ちょっと残念。
Posted by ブクログ
連作短編集なので、一つ一つ読むごとに美味しそうなお弁当が食べたくなってきました。
話も素敵ですが、文章なのに彩り豊かなお弁当もとても魅力的でした。お弁当で前向きに進んでいける所もありますが、個人的には作中に出てくる『オーヴン』の絵やメッセージの方が印象的でした。
私も、「聞こえぬ声に耳を澄まし、見えぬ未来に目を凝らそう」と思いました。
Posted by ブクログ
鳴神冴良が作る依頼主の思いを込めた
お弁当とてもよかったです。
送る側の気持ちも送られた側の気持ちも
すごく素敵な方へと導いてくれたり
気づかされたりするとことがよかったです。
話的には2人の温度差を埋める
「思いさますローストビーフ弁当」や
当事者も物語も大団円へと向かう
「亀裂の入った親子の仲を修復するお弁当を」
が面白かったかな。作中に出てくるOVEN、
検討はついていたんですがキッカケや
思わぬ告白にそうだったんだとなりました。
「聞こえぬ声に耳を澄まし、
見えぬ未来に目を凝らす。
その先にいる、誰かを思って。」
簡単なようでなかなかできない事だと
思いつつ心にとどめようと思う言葉でした。
作中でも私が耳を傾けない為か
一翔くんや黄島さんの事をどうなんだなんて
思ってしまったので現実世界では
もう少し聞こえぬ声に耳を澄まし、
見えぬ未来に目を凝らさねばと思いました。