あらすじ
結婚して10年の夫に不倫され離婚。仕事もお金も趣味を楽しむ気力もなしと人生どん底の華帆は、ある日飛び込んだバーで、見たことも無い美味しそうな料理と、不思議な雰囲気の男性・京太郎と出会う。
彼は歴史上の貴族女性たちが愛した料理を調査するライターだという。フランス王妃が愛した鶏のトサカを使った煮込み料理「チブレオ」を食べ、その美味しさとあたたかさに心を動かされた華帆は、京太郎の「貴婦人レシピ」の調査を手伝い始めるが……。マリー・アントワネット、ヴィクトリア女王、クレオパトラ、楊貴妃。歴史上の高名な女性たちは一体どんな料理を食べていたのか。個性豊かな仲間と絶品料理が紡ぐ、心温まる新たなグルメ小説!
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Posted by ブクログ
大学卒業と同時に結婚して10年。まさかの夫の不倫と不倫相手が妊娠して離婚する羽目になった華帆。仕事もお金もない華帆がヤケになって飛び込んだバーで、ひょんな事から知り合ったライターの京太郎の資料整理を頼まれて…
歴史上の貴婦人が好んだ料理の調査とは、中々ない観点でした。
友人のエマが言っていた『貧困になるな』は響きました。貧困は大切なものがないために苦しむマインドって点がなるほど!でした。
やりがいを見つけた華帆が活き活きしているのが救いでした。
別れた旦那が最悪で、良くも悪くもお坊ちゃんなんでしょうね…不倫相手と再婚してそちらが居心地悪くなれば華帆に構う。やっと二人とも共依存から抜けられて前を向けたみたいですね。
全てを失った華帆だけど、その後出会った人達は華帆にとってかけがえのない人達で良かったです。
Posted by ブクログ
離婚して就職口を探す華帆が初めて覗いたバーで知り合った人の著作のリサーチを手伝うことになる。カトリーヌドメディチやマリーアントワネット、楊貴妃などの好みの料理の紹介が興味深くまたその人生、歴史に思いを馳せ楽しかった。
Posted by ブクログ
「レシピ」とあったので、マリー・アントワネットや楊貴妃など有名な貴婦人が嗜んだ料理の作り方に焦点を当てているのかなと思ったら、その貴婦人たちの歴史や背景、人となりなどによりスポットが当たっていたかなと思う。
なので、この本を読んでも、料理の作り方はざっくりな説明、もしくはそもそもない場合もあるので、作中に登場した料理の再現は難しいかと。
ただ主人公が食レポ上手なので、味はしっかり伝わるし、読んでいて大変お腹が空いた。
夫の不倫で専業主婦かつ子なしのところから離婚、仕事なしになってしまった主人公が、貴婦人レシピの調査に協力することで自分にあるものに気付いていくお話。
それは、彼女にとっても、彼女の「推し」に取っても救いになる話になったのが素敵だった。
作中に実在の漫画が多数登場するので、オタクとしては読みやすいし、歴史の話も分かりやすかった。
気に入ったエピソードがあれば、作中に登場した漫画を後追いすれば深掘りできる仕様という。
色々な意味でおいしい物語だった。
個人的には真里さんが最推し。
本当に素敵なおねえさまでした。
おねえさま、でいいのかな……うん、いいはず。