【感想・ネタバレ】偽葬家の一族のレビュー

あらすじ

幼い頃に家族バラバラになり、親代わりの祖母とも死に別れた天涯孤独の青年・出淵恭二は、生活に困窮し、山で穴を掘るだけで日当十万円というバイトに参加する。
だが、突風と共に現れた「ナニカ」によって、土中に生き埋めにされてしまう。
酸欠で意識も朦朧とし、死を意識したそのとき――穴の上から恭二を覗く、喪服姿の奇妙な若い男女に助けられる。
全く似ていないが兄妹らしき2人は、なぜか初対面のはずの恭二を「弟」と呼び、強引に彼ら“平阪家”の一族が住まう家へと連れていく。
そこには、恭二の「祖父母」と「父母」だという、全く見知らぬ怪しげな人々が待ち受けていた。

彼らは疑似家族の形をとり、由縁不明の怪異に、偽の由来や物語をつけて葬ることを生業とする集団――偽葬家だった。
恭二は生きるために仕方なく、平阪家の一員、次男として怪異に対峙し、偽葬を行っていくことに。
謎めいた平阪家の人々が抱える過去、そしてラストで明かされる驚愕の秘密とは。

大好評ホラーエンタメ「領怪神犯」シリーズの著者が満を持して贈る、新たな家族と兄弟の物語!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

主人公のキャラクターが良い。粗野な感じなのにめちゃめちゃ感受性が高いとかあざといにもほどがある。可愛すぎる。

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2025年07月24日

Posted by ブクログ

天涯孤独の青年・恭二は、困窮の末闇バイトに手を出し、山で怪異に生き埋めにされてしまう。
危ういところを、恭二を弟と呼ぶ男女に助けられるが、霊柩車に乗せられ連れて行かれた屋敷では、異様な喪服姿の集団が待ち受けていた。
彼らは、正体不明の怪異を家族と物語によって払い弔う「偽葬」を行う者たち。才能を認められた恭二は、生きるために仕方なく彼らの家族の次男役として怪異に立ち向かうことに……。


怪異を偽の葬儀で払い弔う「疑葬」を生業とする疑似家族を描いたホラーエンタメ小説です。

怪異に物語をかぶせて出自を偽装し、弔うという設定が面白い。こういう、基本人間の力が及ばない神や怪異に対して知恵や工夫を凝らしてどうにかしようとする話好きなんですよね……。同じ作者さんの『領怪神犯』シリーズもとても好きでした。

主人公も、ひねくれてはいても情に厚くて優しい子。
木古おうみさんの作品は、まだ領怪神犯シリーズとこちらしか読んだことがないのですが、どの話も家族間や歳上が歳下に向ける温かくも不器用な愛情や庇護欲のような表現が心が温かくなって好きです。

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2025年07月15日

Posted by ブクログ

続いて木古おうみさんですわ〜

木古おうみさんの文体好きですわ〜
不穏な感じがよく出てて、どっちがニラ玉だか違う鶏たまだかわからんけど、内容と文体がひっじょうにマッチしておる

で、今度のお話は、人間を苦しめる正体不明の「怪異」に、その背景をでっち上げて信じ込ませ、葬式なりお祓いなりをして消滅させちまおうっていう『偽葬家の一族』っていう、とっても斬新な設定
しかも本当の家族じゃなくて偽装してるっていうダブルミーニング
もうこの設定だけで白飯三杯いけます
ニラ玉もあるのでさらに二杯
いやニラ玉はなかった

そして怪異の方もちょっぴり古事記、ちょっぴり民俗学と、もしかしてピンポイントでわいに照準合わせてきたのか!(そんなわけない)ってくらい好みなので、それはもう★5ですよ

終わり方も良かった!

続編もありそうなにおいしかしないので、また楽しみが増えたで!

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2025年07月03日

Posted by ブクログ

血の繋がりはなくても(物語として読む分にはだが)家族的な集団というのが好きなので、かなりよかった。恭二と柊一の関係性は言わずもがな最高に癖にぶっ刺さるのだが、個人的には恭二と四朗の関係性が徐々に変化していくところがかなりよかった。あと飯の描写がめちゃめちゃよい。やはり怪異に立ち向かうには飯を食うしかない、、、シリーズものになるらしいので今後も楽しみ。

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

出淵恭二にいたのは死んだ祖母と幼い頃に自分を迎えに来ると言ったきりの兄。ひとりぼっちの恭二は怪しさしかないバイトに手を出し、生き埋めにされる。そんな恭二を助けたのは身に覚えのない兄と姉だった。
つねに余裕があり豪快な祖父・六郎、微笑を浮かべる中国籍の祖母・七子、四角四面な元警官の父・四朗、冷たく厳しく冷たい母・五樹、顔色が悪く謎めいた長男・柊一、上から目線で偉そうな長女・三沙、イキがってて反抗的な言動の次男・恭二。最初の平坂家の印象だ。
物語が進み、偽葬というものが分かってくるにつれ、家族の印象は徐々に変わってくる。この性格なのにはこんな背景があるんだと読み手も想像しやすい。1冊目なので1話1話がそんなに深くないが、軽いかんじで読め、ちょいホラーテイストで読みやすかった。

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2025年08月04日

Posted by ブクログ

怪しいバイトで生き埋めにされかけたところを助けられ、偽葬を行いながら怪異を沈める偽りの家族の一員になった恭二。自分に与えられた弟の役割を果たしながら、いくつかの怪異の解決に挑む。そこで明かされる脅威の存在。無事に生き残ることは出来るのか。そして生き別れた兄と出会えるのか。

偽りの兄や偽りの家族の存在と、偽りの葬儀。偽りだらけの中で見つけた真実は、わりと序盤でそうかな?と予想していても、心打たれる。

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

領怪神犯よりキャラエンタメに振った感じ。さっぱり読めるし展開もわかりやすい。期待した分ちょっと軽すぎというかうまくいきすぎというか物足りなさはあったけど、まあ面白かった。シリーズにはならなさそう。

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2025年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怪異に物語を与えて弔い祓う、という「偽葬」を行うために偽物の家族を演じる者たち。その中にあって「本物」の兄弟が再会できたのは皮肉でもあり運命的でもあるなと思う。家族が危機に瀕した途端に凜とした女道士に様変わりするお祖母さんがかっこいい。

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2025年06月29日

Posted by ブクログ

よくあるタイプの魔を祓う短編集。
通勤電車でちょっと一息物語を楽しむのにちょうどよい長さ。
よくあるタイプではあるが、魔の祓い方には新しい偽の家族が偽の葬儀を行なって魔を祓うという工夫もちゃんと楽しめるようになっている。

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2025年06月19日

Posted by ブクログ

システム上4にしてますが、気持ちは4.5です。

面白い設定だなと思い読み始めた本でした。
ほんっとうに面白かった…。最後の一文まで面白かったです。
平阪一族だけでも結構な人数がいるのにキャラ被りがなく一人一人特徴的で、すぐに人物を覚えることができました。みさちゃん可愛かった。
夜に読むこともちらほらあったのですが、怪異の表現が怖く、夜の静寂がいつも以上に恐ろしく感じました。
とにかく面白かったです。
怪異に結びつけるお話も素敵でした。
シリーズ続いてくれることを祈ってます!!!

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

怪異を騙して祓うための偽家族に怪しい屋敷、何も入っていない棺桶に遺影、移動は霊柩車。とんでもない状況なのにほっこりありおぞましさありで面白かった。

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2025年05月14日

Posted by ブクログ

正体不明の怪異を偽の葬儀で弔い祓う擬似家族ってあらすじの時点でもう100点。領域怪神犯も好きだったけどこれも好きだなー。続編出ないかな?すぐ出してほしい。擬似家族がだんだん本物の家族のようになる過程が好き。擬似家族ものが好きな私に刺さりまくった。

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

擬似家族という嘘にまみれた集団の中にある、本物の繋がりが良かった。読み進めながら柊一はそうなのかな…と思っていたけれど、最後に全てが繋がり、静かに感動が押し寄せてきた。嘘をつき通して生きていく平阪家のこれからも見たい。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オカルトもの。怪に新たな物語を作って弔うというか祓うみたいな話。個人的に主人公がなんか性格があまり好きじゃない。過去の行いもだし助けてもらったのにその態度はと思ってしまう。のたれ死に寸前だったのに。しかし、平坂家の面々は結局謎だらけだが、続編ありきなのか?

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2025年07月26日

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