あらすじ
夢破れた男のセカンドキャリア
信じた道は、正しかったのか――
後輩ジョッキーはなぜ背信に及んだのか。
裏方に転じた彼が見た人間の業とは。
俺はコーチではない。暗路を行くジョッキーの灯火でありたい。
落馬事故が因でジョッキーを引退した河口八宏。失意のなか選んだセカンドキャリアは、現役ジョッキーに代わって騎乗馬を探すエージェントの仕事だった。
人馬の命が最優先、公正確保を信条に、最低限のアドバイスしか施さずとも、担当する松木と郡司がGIで一、二着を独占するほどの大躍進を遂げた。ところがその矢先、八宏は思いがけない事態に直面する――。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
騎乗依頼仲介者という職業があるという事は知らなかったです。
その珍しさだけですね。
淡々とストーリーが流れていくだけでラストも盛り上がりにかけていたと思いました。
期待が大きかっただけに残念ですね。
Posted by ブクログ
落馬事故が原因でジョッキーを引退した河口八宏は、セカンドキャリアに現役ジョッキーに代わって騎乗馬を探すエージェントの仕事をする。
彼が担当する松木と郡司は、全く性格が違うが二着を独占するほどの大躍進を遂げた。
だが郡司の落馬があってから松木の肘が原因かに思われ、八宏は彼のエージェントを降りるのだが…。
競馬に詳しくなくても読み進めているうちに面白くなり、最後は予想外の展開に驚くことになる。
無愛想で露悪的に振る舞う松木に対し、郡司は優等生を装いながら腹黒くて思うがままに振る舞うところがある。
もっと早く気づけていれば違ったのか…。
Posted by ブクログ
興味ない競馬小説でもドラマあれば楽しめるが、今回は些か入り込みすぎか。ただムチ入れて走らせるだけでない、人馬一体かつそれぞれの心理戦…奥が深い。
Posted by ブクログ
今月は「風の向こうへ駆け抜けろ」に続き競馬に縁があります。
エージェント「騎乗依頼仲介者」?はじめて知りました。
河口の生き方に共感を得ます。
勝負事に人生をかける。
サラリーマンも考え方では勝負してるかもしれなが、目の前で順位が決まる競馬は特に真剣勝負である。
(本文より)
人というのは必ず誰かが見ているんだ。真面目にやっていれば、いつか誰かが認めてくれる。
日々の行動がすへてに直結する。
勝ったのは自分ではなく相手のおかげ、その気持ちがなければ信頼関係は築けない。
こちらが不義理をするから相手も不義理をしてくるのであって、信頼の積み重ねは年齢のように、人間関係の幹から太くする。
競馬は、人生の縮図であり、ゴールまで結果不明、その道中に全力を尽くす。人が馬に教えるだけではない、馬からも教わる。だからその学習は永遠に続くと言っていい。
人はもがいた分だけ成長する。
長所の近くに欠点がある。