【感想・ネタバレ】文明の衝突 下のレビュー

あらすじ

文明の衝突こそが来るべき時代の世界平和にとって最大の脅威。世界戦争を防ぐための最も確実な安全装置は、文明に基づいた国際秩序にある――。世界を西欧・中国・日本・イスラム・ヒンドゥー・スラブ・ラテンアメリカ・アフリカの八つの文明に分け、様々な紛争を、異文化間の衝突と捉えた衝撃的仮説。西欧への挑戦を続ける「儒教―イスラム・コネクション」は核拡散の深刻な危機を招くのか? どちら側にも入れない日本は? 世界的な国際政治・戦略学者の著者が、激動する世界の針路を指し示す羅針盤は国際政治論の金字塔として輝き続ける!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻は『現状分析』がメインだったのでまだ良かったのだが、下巻は『対策』それも、『西欧文明の優越が失われてしまう。キー』の対策なので、まあ、引きながら読んだ。
ああ、そりゃあ、問題になったわけだなあと。

ただし、イスラム文明が他の文明と摩擦を生じている背景としての、『人口爆発』『若い世代が多い』という分析は、大事な視点だなと。
いずれ、イスラム圏が豊かになれば、人口爆発が収まって穏健になる日も来るのだろうか?(まあ、その答えを見るまで生きていることは無理だからわからないが)

あと、日本の扱いがあまりにもあれだよなあ。まあ、ちょうど細川政権の頃だろうからなあ。対米自立ダーみたいな乗りがあったのは事実だけど、それは一般化しなかったわけでさあ。まして、自立ならともかく、米国から中国に乗り換えってのはさぁ…
その意味で、提示されたシナリオは(今の)日本人には、あまりにも荒唐無稽すぎてしんどかった。

そして、最大の問題点は、「文明間の衝突を防ぐ為に、互いの文明圏を超えて干渉するべきではない」ってのは、帝国主義の時代にまで歴史を戻せって聞こえて、あまりにも酷すぎた。これほどの人でも、見かけ上の現状維持を優先すると、ここまで酷くなるんだなと呆れた。その分、☆一つ減らして☆3つ。

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2019年09月18日

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