あらすじ
せっかく生まれた「いのち」なら、光り輝いて生きていきたいーー。
キラキラ光る多くの人の「いのち」の光を見ていこうと願い、55年の教育者生活を貫いてきた著者の生命の尊厳に根づいた教育エッセイ。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
本書を読み、教育者として2点のことを大事にしたいと思った。それは、解説に井上先生が書かれていることに、つながるのだが、一つ目は、子どもの痛みを想像することである。(ともに悲しむ)。本書に出てくる、悪い子になりたい子なんかひとりもいない。という言葉。現場にいると、子どもたちは「よくなりたい」と、願ってやまないことはひしひしと伝わってくる。その実体験とこの言葉が繋がった。悪いことをしてしまう子、何かを堪えている子の痛みを想像して、寄り添い、よくなりたい!!の力を増大させれる教育者でありたいと思った。
二つ目は、子どもの何ができるかを大切にする教師になりたい。本書は母親に向けて投げかけられた言葉が多いが、それを教育者に変えて考えると全て自分にも当てはまる。子どものできないことよりもできることに注目してやりたい。そういった心が、「人としての通信簿」の章に書かれている悲しい事実を減らすことに繋がるのだと信じて止まない。
そんなことを考えさせていただいた、良書であった。
Posted by ブクログ
●「村を育てる学力/東井義雄」(明治図書)
「ほんもの」がキーワード。子どもの命に触れるといった記述も多くあり、本気で向き合うからこそ教育になるというメッセージが込められているのだと感じた。著者がダメだと分かっていながらもつい叱ってしまう、声を荒げてしまう…といった失敗談も書かれており、親近感を感じた。
また60年以上前から「自分ごと」の意識が大切にされていると知り驚いた。現代でも、主体性は重要視されてあることであり、通ずるものがある。
ここに教育の深みの面白さがある。
・村を育てる学力とは、根底に「愛」の支えがないといけない。「愛」とは、「わしのもの」意識のこと。幸せを築く力になる。
・昔は長男は学校に行かせず百姓にするのが一般的であった。→学校の軽視。非生産的ループ。
・当時の日本の一人当たりの支える人数は1人に対し、外国は35人ほどのところもあり、日本の非効率さが伺える。→体でなく頭を使う大切さ。
・「教える教育」には限界あり
・子どもの「いのち」=ピチピチ、伸びたがり、太りたがり、喋りたがり、勉強したがり、えらくなりたがる+仲間意識
・学習帳の可能性大!