【感想・ネタバレ】普通の子のレビュー

あらすじ

佐久間美保は小学生の息子・晴翔と夫の三人暮らし。ある日、晴翔が小学校のベランダから転落して骨折してしまう事件が発生する。
転落した理由を尋ねるも、晴翔はかたくなに口を閉ざしたまま。
もしかして、わが子はいじめを受けていたのではないか……? そう思った美保は独自に真相を探ろうとするが、自身も小学生時代にあるいじめを「目撃」しており……?
衝撃のラストに震撼する、「いじめ」問題に切り込む意欲作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いじめに関わっている子どもの親としてどうすればいいのかを考えさせられる話だった。自分だったら、と比較しながら読み進めたが本当にそういう状況に置かれたときにどう反応するのかはわからない。
たまに自分の許容範囲を越える子供や親がいる。
そういった人と接しなくてはならない時に迎合する人が多いのではないだろうか?そしてその関わりから離れられた時に安堵し、自分に都合のいい記憶にすり替わっていくんだろう。
この後、この家族は再生出来たらいいのだが、と思って読み終わる、はずだったのだが…
ずっと美保の主観で話が進むことに違和感があったのだが最後に出てくる返信メールにひっくり返されてしまった。
いじめられた側は一生忘れない傷を負うということを。

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この作者の方は本当にリアルな人間を描くのが上手い。
タイトルにあるように主人公の子どもはどこにでもいる普通の子。時にからかわれることもあれば人に攻撃することもある。
でも、悪い面に全く目を向けずにいたらどうなるのか?色々考えさせられる。
主人公である母親も一般的には子ども思いの良い人なんだろうけど、言葉の節々から感じる自己保身のような言動。でもこれもある意味普通の子なんだろうなと思った。
最後のメールの返信は震える。
加害者は被害者の本当の笑顔を見ることはできない。
エリ自身も加害者だからこそ言える。

誰が悪いとかそういう話じゃないんだろうな。
いじめは絶対に悪いことだけど、首謀者は誰だ?と言われると集団なんだろうな。

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2026年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学五年生の息子を持つ、共稼ぎの母親が主人公。セコムやALSOKのようなセキュリティ機器の営業の仕事をしている。
ある日、息子が小学校のベランダから飛び降り、入院するまでの大怪我をする。

母親は学校で息子がイジメにあったのではないかと憤り、保護者や学校にいろいろ聞くも真相はわからない…やがて、イジメの相手方と思われる子の親と、学校の立ち会いのもとで話し合いを持つことになったが、謝罪の言葉どころか、我が子がクラスの弱い子をいじめ、『死ね』といい追い込んでいたという事実、そしてクラスの正義感ある子に正され、やけになってベランダから飛び降りたという衝撃の事実を告げられる…

大人の世界とは違い、被害者と加害者のようにはっきりと区別することのできない難しい人間関係が子供の世界にはあると思う。

主人公の母親は、自分も幼少期にイジメに気を病んだ経験があることから、何か理由があるはずだと、まだ我が子に非があることを信じれずにいる。

そんな折に、仕事で機器を取り付けたご家庭から突然自分から別の人に担当を変えてくれと会社に連絡があったことを知る…実はそのご家庭は主人公が幼少期にイジメた子の家だった…そして…

後半のストーリーはネタバレできないが、どうにも胸に重いものがのしかかるような、切なく苦しい感じがした。

僕の息子も幼い頃、付き合う友達がちょっと派手になり、素行が悪くなりかけたことがあったが、僕もカミさんも自分の息子にはなんの非もないと疑わなかったが、事実はどうだったのか今となってはもうわからない。

僕も首謀者ではないにせよ、(それ自体記憶をいいように改竄してるかもしれないが)小中学生の時、頭が悪く小汚い同級生を村八分にしてしまった苦い記憶がある。こちら側はその後は忘れてしまったかのように普通の生活を送っているが、あの時の同級生が今でも僕を恨んでいるかもしれないなんてことは、夢にも思ってもいない…

この小説はハッピーエンドとは言えないあと味悪いものだったが、なかなか深い、そして読み終わったときに『ふぅ…』とため息が出るようなインパクトのある内容でした。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怖い。自分が壊れてしまわないために過去にした過ちを忘れてしまっていること。視野が狭く自分の見方だけが正しいと思い込むこと。自戒したい。

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2025年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

子供を持つ身として他人事ではないと、とても考えさせられる内容でした。
子供がいじめにあったらと思うと不安だけれど、もしいじめをする側だと考えると恐ろしい…自分だったらどう言葉をかけるのかなと考えながら読みました。
子供時代って学校が全てのようなものだし、善悪もきっと曖昧で視野も狭く客観的できないことの方が多い、だからやっぱり大人がしっかり見るべきで気づくべきで我が子との対話を大切にしたいなって思いました。

主人公の言動に違和感や苛立ちを覚えつつも、子供を心配して思う気持ちは理解できると思っていたらまさかの、、違和感はこうゆうことかと。主人公は加害者である自覚が全くなかったと言うことですね。
自分は比較的平和な学生生活を送っていたと思っているけれど、もしかしてどこかで誰かを傷つけていたのかもしれないと思い直すきっかけになりました。

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2026年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読後、鳥肌が立ちました。

美保の考えは思い込みが激しく、どうしてもっと他人の話を聞かないのだろう。とか、シングルマザーでもないのに仕事を理由に子供を蔑ろにしたりするのか。転職したらいいのに。とか、考えてしまって受け入れられない主人公でした。
特に、息子の入院中のカウンセリングを担当していた深山に対しての態度はひどすぎました。彼女が丁寧に時間をかけて息子から聞き出したことを、無鉄砲に本人に投げかけ、関係を悪化させることとなってしまいました。

仕事と子供との向き合い方については、息子の晴翔が学校の窓から落ちて怪我をすることをきっかけに、夫と反省をし、子供に目を向けるようになります。が、家庭の事情を職場で伝えず居心地悪くなったり、仕事の調整もせず実の親や姉に頼って、息子に真摯に向き合う態度もなく、正直主人公に対してイライラしました。
不登校だった過去をもつ姉に、フリースクールに通い始めた晴翔の加害性を指摘されるまで、完全に被害者だと思い込んでいる部分もまた、あまりにも視野が狭すぎるなと思ってしまいます。

しかし美保の小学校時代のアケミを取り巻くイジメについての回想シーンはあまりにリアルに想像でき、そういう空気感があると逃げられないよな、と思いました。
しかし終盤、まんまと騙されていたことに気づきます。この回想は、美保に都合よく改変された記憶でした。
学年が上がって、主犯格のことをしっかりと叱ってくれた担任の話がありました。許せないことをちゃんと許さないことは、難しいことだが大切だと感じました。

ラストでは家族3人で久しぶりに旅行に行き、しっかり向き合って晴翔から、曖昧な部分がありながらも話を聞き出すことができ、この状況になったのは周りのせいでもあり、本人のせいでもあるという複雑な関係を知ります。それを学校にも報告して、みんなでカウンセリングを受けよう。というところでストーリーは終わります。
このあと同級生たちとはどうなったのか。晴翔は転校したのか、フリースクールに通い続けたのか、それは描かれていません。

そしてクライマックス。美保のクラスのいじめの主犯格であったアケミを取り巻いていたうちの1人、江梨。美保が大口の契約を獲得した夫婦の娘が江梨であることがわかり、接触を試みるもドタキャンをされていましたが、彼女からのメールの返信でこの物語は幕を閉じます。

そこで、美保が語っていた小学校時代の出来事は、野々村という男子がいじめられるようになったきっかけや、江梨がいじめられるように仕向けていたのが美保であることが明らかになります。
さらに、江梨や野々村の負った傷についても知ることとなります。

印象に残ったのは、「そこまで卑怯にならざるを得なかったあなたも犠牲者のひとりだと思います。しかし、それを言うならば、五十嵐(アケミ)も大人たちのネグレクトの犠牲者です。虐められた側にとって、虐める側の事情など、関係ありません。あなたたちはそういうことを、しないこともできたのに、したのです。」という部分。

虐めを考える時、主犯格だけが悪いと思ってしまいがちだけど、これは忘れてはいけない考え方だと強く思います。

江梨の、「私は、子どもの頃の自分のために、ずっと、誰のことも赦しません。」
「人に会うと笑顔を作って合わせてしまう。もし会っていても、この手紙に書いていたような強い言葉などとても言えない。加害者は一生、被害者の本物の笑顔を見ることはできない。」
という言葉で、被害者が大人になってからもずっと、後遺症に苦しんでいることがよくわかりました。

自分自身の子供も来年から小学生に上がるので、他人事ではないテーマでした。
私自身も正直、友達と一緒になって靴箱に物をいれていたずらするようなことはしたことがあります。自分は、そんなこともあったな、酷いことしたな。と思うだけだけど、私も美保と同じかもしれない。被害者は今も苦しんでいるのかもしれない。そう考えると恐ろしいし、子供達が加害者にならないようフォローしていかなければならないなと思います。

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2026年07月10日

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