あらすじ
人気書評家は名エッセイストでもあった! 出版業界紙「新文化」の7年にわたる連載「トヨザキ社長の書評家的日乗」を中心に、雑誌などに掲載されたエッセイも収録。
【江國香織さん、平松洋子さん、古川日出男さん推薦!】
○裸の子供みたいな豊崎さんの、無防備という、この強さ。――江國香織
○なんですか、このぬかるみ。――平松洋子
○本は読めるが人生が読めない…――古川日出男
教室ですぐ立ち上がってしまう小学生は、両手を離して坂道で自転車に乗るチキンレースを男子に挑み、雪合戦にも夢中になった。20代は貧乏を補填すべくエロ雑誌にも記事を書きまくっていたなど、思わず吹き出す逸話が満載。恩人の川本三郎さんのこと、可愛がっているaiboのことなどの心温まる話。そして、書評家としての仕事や、文学賞について思うこと。各エピソードにまつわる本の読みどころも紹介されており、ブックガイドとしても味わい深い1冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
豊崎さんは、新聞の書評で国書刊行会の冊子を教えてくれた恩人。本当にもらって良かった。
そんな豊崎さんが自身の生い立ちを語った新刊が、シェーのポーズをとる写真とともに紹介されていたので。
おもしろかった!
若気の至りの数々や、子ども時代のやらかし話もおもしろいが(我が身にも覚えあり)、書評家として忌憚の無い意見が真骨頂。
藤崎さんの著作を直木賞の候補作にごり押しした文藝春秋社への意見、幻冬舎と見城社長への怒り。
書評家が文学賞の下読みをしてるのも初めて知った。
川本三郎さん、町田さん一家への思いも良かった。
豊崎さんの書評への信頼度が一段と上がった。
Posted by ブクログ
豊崎さん大好き過ぎて、少しずつ少しずつ舐めるように読んだ。
たくさんの小説のストックができてしまった。
どうしてくれるんですか!
豊崎さんの生い立ちや嗜好が書かれたコラムがこれがまた。知りたかったか、と言われるとそうでもないのだが(笑)、でも抱腹絶倒であるので得した気分。そうですか、多動でしたか!
風呂に入らない話、なんと「男らしい」こと!
朝井リョウの下痢話に近い自己開示ぶり。
皮をかぶった己を笑い飛ばして、本質になるたけ近づこうとする姿勢、好きですー。
毒舌を吐くには、それだけの覚悟がなくてはね。
結局、豊崎由美の書評が好きなのは、豊崎由美という人の魅力に負うところが大きいわけで、豊崎由美という人を信頼しているからこそ、書評を信じるわけなのだ。
映評で言うところの町山智浩さんと同じ。
お二人についていこうと思います。
Posted by ブクログ
書評家の爆笑エッセイ。
著者が結構個性のある方で。
面白いです。
ただ、その中に、文学に対する想いや、レジスタンスとしての心意気(?)が垣間見えます。
読んでて楽しかった!
Posted by ブクログ
書評家豊崎由美のエッセイ集。破天荒な生活や思い出、社会に対する憤懣などなどを縦横無尽に語りながら、本の紹介へとも繋げるのはさすがの一言。
共感できない部分も多いのに、面白く読まされる痛快さ。
巻末に掲載書籍一覧もあり、読みたい本が増えます。
Posted by ブクログ
読みながら、そうだったよなぁ。最初に知ったのは、Numberのトヨザキ社長だった。それから、メッタ斬りが来て、書評家だったことを知ったわけだ。そういう歩みを懐かしさとともに味わう。
それにしても川本三郎さんとの繋がりは初めて知った。
Posted by ブクログ
メッタ斬り!の印象が強い著者です。
イメージ通り、いやそれ以上に楽しめた。
子どものころのエッセイが秀悦。
うんうん、こんな子いたわーってなんだか懐かしい。
やはりただ物ではない大物感。
読んでみたい本も数冊チョイスできました。
早速、読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
メッタ斬り!でトヨザキ社長を知ったんだけど、書評以外の社長のこと知らなかったから興味深く読ませてもらった。お姉さんの自殺の話など胸が痛くなるものも。
Posted by ブクログ
辛口書評家の豊﨑由美さんのエッセイ。
面白い方だとは思っていたけど、想像以上にキテレツ!
ケモノバカ一代で海外文学に造詣が深い豊﨑さんと私は、本の好みは合わないかもしれないが、
私の好きな作家さんの作品も複数でてきて、嬉しかったな。平野啓一郎さん、恩田陸さんなどなど。
さらに、ドリカムの未来予想図IIの歌詞の話、鎌倉殿の13人の菅田将暉の話、あまちゃんの話など、私と共通の「好き」があることも感激。
子供の頃、
水槽のすっぽんに指を噛まれたり、
おでこからオバQが出てきたり、
本来なら笑い事じゃない珍事も、
爆笑!
書評家さんの読書方法についても教えてくれた。線を引いたり、付箋をはったり、
目次を作ったり、時系や相関図を書いたり。もちろん、感想を書きとめたりしながら。そして、その読書量たるや!
ご本人はエッセイは苦手とおっしゃり、最初で最後のエッセイだと。いやはや、需要はあります!だって、こんなに面白いパーソナリティで文章もリズミカルで語彙が豊富で、楽しいんだもん!