あらすじ
コミュニティから爪弾きにされた三人の少年。父親が暴力団会長の玉山陸人。虐待を受け児童養護施設で育った日高航。愛人殺しの罪で服役中の父親を持つ冲匡海。不遇な少年たちは誓った。「真逆の世界」を実現させると。やがてヤクザとなった三人は、一件の放火事件をきっかけに、地元・新潟にある大手製薬会社の社長令嬢誘拐計画を立てることになるが…。謎の焼死体、社長令嬢誘拐事件、不遇な少年たちの約束。全てを覆すための哀しき犯罪計画とは? スリリングでいて、痛いほどに切ない衝撃の長編ミステリ!(『フィッシュボーン』改題)
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Posted by ブクログ
最悪な環境の中でも似たような境遇の友達と出会い、親友と共に世界を正していく決意をした少年3人の青春ストーリーかと思いきや……
いっかりとミステリだったし、しかも事件の真相は予想外だった。
前に読んだ「雪と心臓」も好きだったのもあって期待していたけれど、期待していた以上で大満足です。
Posted by ブクログ
父親が暴力団会長の陸人。虐待を受け児童養護施設で育った航。愛人殺しの罪で服役中の父親を持つ匡海。少年時代に出会った三人は誓う。自分たちが笑って暮らせる、不条理な世の中とは「真逆の世界」を実現させると。やがてヤクザとなった彼らは、地元・新潟にある大手製薬会社の社長令嬢誘拐計画を立てるが――。苦しいほどの切なさが胸に刻まれる、衝撃の長編ミステリ。
特に期待せず何となく読んだらとてもよかった。青春、ヒューマンものだと思っていたが、後半から雲行きが変わり最後はおお!っと声が出た。ヤクザや半グレものでよく見る出生が足枷となり本人が苦しむ姿は心が痛い。匡海は航の事を歪んでいるから…と切ったが、犠牲にされる程の人には全く見えず幼い頃からの友情とは…?と思ってしまった。サクサク読めたので物足りないと感じるほど面白かった。