【感想・ネタバレ】日本小説技術史のレビュー

あらすじ

小説を、個人的な思い込みや既成の風評にしたがって読むのではなく、書かれた文章を徹底的に読み込んだ上で、作家の無意識の領域にまで想像力を馳せていく著者が、馬琴から逍遥、紅葉、二葉亭、鴎外、一葉、藤村、漱石、秋声、芥川、谷崎、横光、尾崎翠たちの代表作を、「技術」の視点から論じた、日本文芸評論の記念碑的大作。

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Posted by ブクログ

滝沢馬琴がジュネットの『物語のディスクール』みたいな本を書いていて、その本を坪内逍遥が批判的に採り上げたりしたのだが、実はそこで馬琴が体系化した方法論(特に「偸聞」=登場人物が別の登場人物の話を盗み聞きする体にすることで地の文の説明を省略する)が明治以降の小説に「技術」として取り入れられさまざまに発展してゆくという骨子。テーマは非常に面白いが、日本の近代文学をちゃんと読んでいないと入りづらい。あとレトリックが難渋なきらいが少し。

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2013年09月11日

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