あらすじ
高階唯子は警察から依頼され、事件被害者やその家族のカウンセリングを行っている。彼女は様々な傷を抱えたクライエントと向かい合う。夫を殺されたのに自分こそ罰を受けるべきだという妻。誘拐犯をかばい嘘の証言をする少女。心の傷から快復したはずなのに、姉を殺した加害者に復讐した少年……。多くを語らないクライエントが抱える痛みと謎を解決するため、唯子は奔走する。絶望の淵で、人は誰を想い、何を願うのか。そして長い沈黙の後に訪れる、小さいけれど確かな希望――。80万部突破「MOMENT」シリーズ、ドラマ化で話題となった『dele』の著者が贈る、深く胸に響く物語。
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Posted by ブクログ
題材は重めだけど読みやすかった
主人公がお父さんを完全拒絶じゃなく、
また会うかもしれない未来を
可能性として作れたのがよかった
加害者家族のカウンセリング編
みたいな感じで続きも読みたいな
Posted by ブクログ
待ちに待った文庫化!待ってた!
本田さんの話を読むと、割り切れないものとの向き合い方とか、法についての向き合い方とか、全てのものについての感じ方っていうのは、人の数だけあって、どれが正しいとかの問題ではないことが痛いほど突きつけられる。全部正義なんだ。登場人物の色々な思いがダイレクトに伝わってきて、そこにはもちろん自分にとって新しい発見もあって、とても新鮮。毎回勉強になる。
ラストは元恋人が主人公を車で迎えに来て、車が発進していくところで終わる。なんだかデジャヴと思ったら、momentのときもそうだった。この表現は、自分の中で区切りをつけて、気持ち新たに未来へ進んでいくことを表しているのかしら。清々しくていい感じ。
あとやっぱり、会話部分がすきなんだよな。
ぶっきらぼうだけど、絶対的に優しい感じ。なんなんだろうな、本多孝好の住人だって安心する感じ。