あらすじ
婚約者である他国の王太子の死をきっかけにフォルトナート王国へ帰ることになった傷心の第一王女ルシア。
すると四人の妹姫による王位継承権争いに巻き込まれ、嫌がらせを受た末、王宮から追い出されてしまう!
しかしその気高さに惹かれた公爵子息フェリックスに背中を押され、ルシアは新天地で”王の資質”を発揮!
女王候補の筆頭に躍り出て――!?
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Posted by ブクログ
表紙絵はどことなく高飛車というかSっぽくも見えますが、実際は聡明で優しい主人公。母親の身分的に難しい立場の第一王女だけれど、姉妹の中で最も王に相応しい器を終始見せてくれます。腹違いの妹達に次々容赦なく命を狙われても、国のため・そして自分のため前向きに後継者争いへ挑む姿が華麗で眩しい。『茉莉花官吏伝』などのお仕事物で定評あるリンネ先生の本領発揮作、次巻も間違いなく面白いと思うので楽しみ!
今回の主役は「可哀想」な王女様
でも負けない。悲愴に頑張る感じじゃなく、出来る事をやるだけスタンスなおっとり系なのも良き。
政治を土台にした知略戦は相変わらず作者の脳内どうなってんのと感嘆しきり。
現状添え物の恋愛要素含め、姉妹攻略も楽しみなので次巻はよ。
同氏の『おこぼれ姫』と似てる。
『おこぼれ姫〜』が結構好きだったので、似たような世界観か?と思い読みました。
思った通り(とはいえ、『おこぼれ姫〜』とは違う環境の王女でしたが)、能ある鷹は
爪を隠す系ヒロインの話で、ストレスなくサクサク読めました。
これからストーリーもキャラクターもロケーションも展開していくのでしょう。
楽しみです。
Posted by ブクログ
フォルトナート王国の五姉妹の長女・第一皇女ルシアは、幼い頃に他国の王太子と婚約し留学していたが、王太子の死により帰国する。国内では妹姫たちのギスギスした王位継承権争いが展開されていたが、ルシアはそれに巻き込まれて王宮を追い出される。新天地で辺境伯となり、ルシアは王の資質を存分に発揮する。
という流れだけ見ると、どろどろした陰湿さや恨み辛みが滲み出そうではあるが、本作は(妹姫たちが陰湿なのはあるが)爽やかさすらある。ルシアの有能さと前向きさ故かな。なので読んでいて心地よさすらあった。
次期王配になることが決まっている公爵子息のフェリックスは、ルシアに惹かれて友人的なポジションにおさまるのだが、周囲には気付かれるのに本人に届かない的な不憫さがちょこちょこあっておもしろい(笑)