あらすじ
自殺マニュアルではありません。「ひとりっ子親なし配偶者なし子なし」のひとり暮らしが増えている昨今、若くても、親兄弟がいても、部屋で倒れたまま不幸にも亡くなってしまうという、孤独死ならぬ孤立死をしてしまうかわかりません。本書は、ボッチのみなさんが、いかに部屋で腐らず、綺麗に人生を閉じるかを、実例を挙げながらユーモア溢れる文章で指南する”実用エッセイ”です。
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Posted by ブクログ
まずこの本で知ったこと。
人間は、生物学的には50歳をこえるとほぼ全てについて老化が始まるということ。
それはそうかもしれない。
やっぱりそうなのだろうなと思う。
で、死に方なのだけれど、コレがなかなかに難しいことが、よーくわかります。
今の世で生きているというのは、これほど制度や法律や社会との関わりがあるということを改めて知らされます。
なんて面倒なことでしょう。
死を看取ってくれる人がいれば多少は良いのですが、看取る側にとって、それだけ手間も暇もかかるという事になります。
自分を顧みると、夫のいるうちはまあ良いかも。
けれど、当たり前のように二人ともさらに年をとるのだし、平均値でいえば、女性の私の方が残ってしまいそうです。
子どもはいるけれど、今や老後の世話をしてもらいたいとはまったく思わないし、なるべく負担をかけないで逝きたい。
ふっと空気のように消滅できたらいいのに、とてもそうはいかない事を、思い知らされます。
また、どうしてもお金がかかるし、何かと準備をしておこうとすればそれにもお金がかかることも、イヤというほどわかりました。
文章はかなり明るい感じで、こんな事実の割には悲観的でなく、いろいろ脱線しながらも、ポイントはかなりしっかり押さえていてくれます。
ただ、今から、死んでしまった後の手続きや後片付けを諸々考えられるかというと、なかなかそうもいきません。
私は、作者さんより歳が上なので、もう準備を考えても決して早くはないのですが。
まず、順番として見送らねばならないであろう、介護している親がいるので、それからかなとは思います。
記憶力、能力、気力がまだ大丈夫であろううちに、自分の持ち物をかたつける、金銭の状況をわかるように残しておくことは、まず心がけて、もう少ししたら、もう一度この本に帰ってきたいと思います。
その前に、同じ作者の『老い方がわからない』を読んだほうがいいかも?