【感想・ネタバレ】イグアナの花園のレビュー

あらすじ

動物の言葉が分かる美苑は、植物学者で大学教授の父と、厳格な華道師範である母親と住む家の中庭やアトリエで、生き物たちの言葉に耳を傾けるのが日課だった。一方、学校では人付き合いが苦手で「空気が読めない」子として回りから距離を取られていた。ある日、目覚めると、前日まで元気だった父が急逝した事実を知らされる。そんな美苑に声を掛けたのは、父の同僚である児玉先生。大学の植物園で飼育されている子供のグリーンイグアナを育てないかと美苑に提案する。そして14年間、「ソノ」と名付けられたイグアナと共にアトリエで暮らし、充分満たされた生活を送っていたのだが、突然母から呼び出され、驚愕の通告を受ける。母の体に癌が見つかり余命は恐らく半年。その半年の間に結婚せよと言われ……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

動物の声が聞こえることがある美苑。怪我をして保護した蛇と会話ができるようになるが、人間との付き合いは苦手。24になった美苑はだいすきなイグアナのソノとの暮らしを守るため、婚活に挑むことになる。

表紙のイメージの優しい花園のイメージのまま進んでいくストーリー。つばめちゃんやキキちゃんや田中さんと仲良くなれてから、自分のことを掘り下げていって、やりたいことに挑戦できて安心した。私もソノと同じ気持ちになってた。関係を維持する力については、今自分のことで手一杯になってる自分に重ねて反省。
コミュ力が高いと思っていたキキちゃんが人間関係のハウツー本を読んでいたと分かっても「無意識にできちゃうって人の感覚より、研究と実践で身につけた知識の方が信頼できる」と答える美苑、格好いいな。

「ソノが私を置いて行きたいなら、それを受け入れることにする。これからソノが満足するくらい、ちゃんと生きるって約束する。だからまた会ったときには、あとは永遠に一緒にいて」

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2025年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人とうまく付き合えないが動物の言葉がわかる美苑の成長物語.蛙の言葉を聞き,蛇を助け,父の死の後でイグアナのソラと出会う.美苑とソラの強い絆と母親への複雑な感情,不器用な人々の優しさがあちこちに散りばめられていて,暖かい気持ちになりました.また,後半に入っての婚活大作戦は面白かったです.

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2024年12月20日

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