あらすじ
何かを変えようとするとき、私たちは「足すこと」ばかり考えがちで、「引くこと」を思いつかない。
だが、現状を打破するときに役立つのは、じつは「引き算」なのだ。
実生活やビジネス、人間関係や社会の問題に直面したとき、「引き算」を活かして有益な効果を得るにはどうすればよいか?
科学や経済、歴史など、多様な分野のエビデンスと豊富な実例をあげながら、引き算思考がもたらす画期的な問題解決法を提唱する。
「成功と幸福を求める人間が犯してきた根本的な間違いを教えてくれる。われわれは仕事や義務や所有物を増やし続けてきたが、減らすことを見落としていたのだ」――アダム・グラント(ペンシルベニア大学教授・『THINK AGAIN』著者)
「私たちの生活から物事を削ぎ落としていけば、新たな境地に達することができる」――キャロル・S・ドゥエック(スタンフォード大学教授・『マインドセット』著者)
「本書を読むのに今ほどふさわしいときはない。現代ほど『引くこと』が必要とされている時期はないからだ」
――エルケ・ウェーバー(プリンストン大学教授)
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Posted by ブクログ
著者が強調するほど目新しい考え方とは思えない。制度や法律など「引き算」をすべきところが多いのは事実だが。気候変動への対応はあまり説得力がない。著者の息子の事例が多いのは(小さい子がかわいいのはわかるが)スタイルとしては好きではない。実人生には「こんまり」のほうが有用な気がする。
SUBTRACT The Untapped Science of Less
【目次】
序章 別の変化のありかた
第1部 世界にあふれる足し算
第1章 引き算の見落とし――レゴから実験室へ、そしてさらにその先へ
第2章 足し算本能――「モア」の生物学的背景
第3章 神殿と都市――足し算が文明を生み、文明が足し算を呼ぶ
第4章 増やすが善――時間、お金、現代の足し算の福音
第2部 世界に広める引き算
第5章 気づいてもらえる「レス」――引き算を見つけて分かちあう
第6章 引き算の基準――「レス」を使って系を変える
第7章 「レス」が残せるもの――人新世での引き算とは
第8章 情報から知恵へ――引き算からの学び
まとめのようなもの