あらすじ
交番勤務1年目の警官、成瀬義人は、
通報により上司と駆け付けた先で意識を失う。
そして目覚めた後、上司が「呪殺」されたと知らされる。
しかも生き残った成瀬には、警察庁「特定事案対策室」への異動が告げられた。
そこは呪いや祟り、怪異などの異常な事件を調査する部署。
そこで成瀬は、女性霊能者・九尾天全と共に、
呪いの人形にまつわる殺人事件の調査をすることに。
鬼の壺、コトリバコ。呪物の謎を解くオカルトミステリ。
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Posted by ブクログ
思った以上にオカルト中心で、霊能者グループと警察のタッグチームで呪物を追う。
見た目強い霊能者九尾が、内向的というかオタク気質でキョドりがちなのも意外性があって良かった。
主人公が名探偵でサクサク解明。
で、それを信じていいのか、もの凄く不安。
かつて、こういう展開でその推理が全て都合の良いように辻褄合わせされたもので、実は……という展開の物語を読んだ事があるので疑心暗鬼になる一読者な私。
壮大な詐欺物語な可能性も!?
早く続編が読みたいです!(笑)
Posted by ブクログ
てっきり警察の手に負えない案件を九尾さんが霊能力で解決してくれるのかと思ったら、そんなことは全くなかった。
彼女はあくまで霊能力で分かる情報をくれるだけで、推理力はおろか、日常生活自体がポンコツという残念美人さんだった。
霊視自体は何も間違っていないのに、その他が残念すぎてなかなか信頼できない……そこがミステリとしての面白みでもあるかも?
彼女の情報をどう処理するか、解釈するかが腕の見せどころというか。
凄かったのは主人公の成瀬くんの方だった。
推理力抜群、料理できる男子、山登りどんとこい、そして何より「防御力」最強。
末恐ろしい新人君だった。
寧ろラスボスが哀れになるほど……相手が悪かったね。
様々な呪物の対応をしつつ、本命は女性と子供を呪い殺すコトリバコ。
本命の話は幕間で進んでいくので、寧ろ幕間が本編だった気がする。
さり気ない描写がしっかりとした伏線になっているので、ただのオカルトものとしてではなく、ミステリとしても読んでいて面白かった。
呪物の捜査も割と理詰めかつ堅実な捜査だったので。
オカルトもので理詰めな話は、個人的には新鮮だったかも。