あらすじ
農作物の種を巡る世界情勢が目まぐるしく変わってきている現在。我が国でも、主要農作物種子法の廃止や種苗法の改正などの、種に関する状況に変化が起きています。この状況は、単に法律や物流の変化の問題ではなく、私たちの暮らしと密接に関係する重大な問題であるのです。なぜならば、主食である米や麦などのすべての食物を作り出す「種」を巡る変化は、私たちの暮らしやいのちに直接関係するからです。本書では、種がなぜ大事なのかを改めて考えると同時に、種がどのようにつくられ、私たちのいのちとどう関わっているのか、さらには世界と食卓を結ぶ一粒の種にどんな問題が起きているのかを、分かりやすく解説。その上で私たちが今すべきことをライフスタイルから見つめ直していきます。
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Posted by ブクログ
『タネが危ない』は「F1」に、この本は「自家採種」に焦点を絞っていて、それぞれに問題の重要さをわかりやすく解説していると思う。
バイオメジャーが食を支配するってのは陰謀論とも言い切れない現実味がある。
Posted by ブクログ
均一な規格で一定の収穫料が確保できなければ、一般流通できない農業の現状。効率化のために種は手を加えられている。生物では倫理的にNGとも思われるような遺伝子操作が種には行われる。
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真冬に食べられる茄子やトマト、イボイボのないきゅうり……さまざまなニーズと膨大な食糧需要を支えるために人工的に生み出された、不自然な種からできた野菜をわたしたちは食べている。テクノロジーによって操作された種は、知的財産権の保護対象になることも。
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育てた野菜から種を採取することが犯罪になる国も多数あるそう。不正コピーみたいな感じなのかな… 規制によって食料支配を作り出し、地域や国家間で意図的な格差を産むことだって可能になる。
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昔ながらの野菜は味が濃くて食べ応えもあってびっくりする。在来種を保護する活動を目にすることも増えた。
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安全な食べ物とは果たして何なのか?なにを最低基準にするのか?考えることが多い。