あらすじ
筆からあふれ出るリアリズム!巨匠が紡ぐ一介の兵卒、兵器に隠された物語
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Posted by ブクログ
バニシングマシン4巻。地上で撤退戦をするジオン軍人の生き様死に様の4巻でした。
足利義輝と武蔵坊弁慶のフュージョンとなったグフがかっこいいのだが、ラストがなんとも悲しい。シムスナイパーの狙撃で戦闘力を排除され撃墜されるというのは、ある種戦場のフォークロアのような活躍だったヤーコブ隊に、現実を見せつける一撃。
ヤーコブ隊というか、読者側にかな。
物資を融通してくれた士官とか、戦場での絆のもとに戦い抜く兵士とか、英雄譚になりそうな部分を散りばめながらも、戦争全体の趨勢や物量の前にはなすすべはなし、という冷酷さを見せつけられたように思います。
冒頭からうっすらと戦局の不穏さは描かれているのですが、生き延びるのではないかという期待を抱いてしまうのは、英雄譚を期待してしまうからか。一年戦争のジオン地上軍には判官贔屓が入ってしまう部分がある。
いや、オデッサの前後で主客が逆転するのか。
ザクに蹂躙される64式戦車たち。ジムや陸戦ガンダムに圧倒されるザクやグフ。
単に配色濃厚な方に感情移入してしまっているだけだったのか。安易でした。