あらすじ
ライト兄弟からわずか10年、戦闘機は「凧のお化け」から急速に進化し、第一次世界大戦の実践に投入された。日本軍で招集された操縦訓練生の一人、錦織英彦は持ち前の体力と視力で操縦センスを発揮。しかし上司に好かれず任務から外されてしまう。「地上」から自由になりたい! しがらみを捨て、自由に飛びたいと思った英彦は、フランスでピロット(戦闘機乗り)になった先人のことを知り海を渡る。アス(エース)を目指す新たな挑戦が始まった――。近代を舞台にして、ひとりの若者のドラマとして描かれる「航空機事始め」。新時代の歴史小説誕生!
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Posted by ブクログ
空に魅せられた男の物語。飛行機が実用化され、軍隊にも導入され始めた時代が舞台である。
日本陸軍の操縦訓練生である錦織英彦中尉は、その類まれな体力と視力を生かし見事な操縦センスを発揮した。そして日本の第一次世界大戦参戦で、ドイツ軍の青島(チンタオ)要塞攻撃にも参加する。しかし、ずけずけものを言う性格が災いし、上司に疎まれ任務から外されてしまう。
空への憧れを捨てられない英彦は、フランスでピロット(戦闘機乗り)になった先人のことを知り、義勇兵としてフランスに渡る。アス(エース)を目し、ドイツ軍に挑むことになる。
作者の岩井三四二氏は時代小説で有名な方だが、こういった近代物も非常に面白い。