あらすじ
『#真相をお話しします』で大ブレイクした結城真一郎が2年ぶりに仕掛ける、
笑いあり、驚きあり、そして怖さあり……の摩訶不思議な本格ミステリ、ここに爆誕!!
――どなたもどうかお読みください。決してご遠慮はありません。
こんなミステリを、私たちはずっと待っていた!!
ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の「僕」は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。
彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。報酬は1万円」と、嘘みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。
そうして多額の報酬を貰っているうちに、僕はあることに気づく。
どうやらこの店は「ある手法」で探偵業も担っているらしい、と。
不自然な焼死体が出たアパート火災、空室に届き続ける置き配、謎の言葉を残して捕まった空き巣犯、なぜか指が二本欠損した状態の轢死体……。
オーナーは、配達員に情報を運ばせることで、どんな謎も華麗に解いてしまう。
そして、配達員にこう伝えるのだ。
――「口外したら、命はない」と。
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Posted by ブクログ
最初はふむふむくらいに読んでいましたが後半に行くとすごく引き込まれていきました。
店の真実やオーナーの正体がわかるのか?てハラハラしながら読みました。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
年齢不詳で美青年のシェフが1人で営むゴーストレストラン(客席をもたずデリバリーのみで料理を提供する飲食店)。ビーバーイーツの配達員の数名が口外禁止(口外したら命はない)の謎解き収集のミッションをかされ、シェフが謎を解いていく。しかしそれは嘘か真か。シェフの仕事はただ腹(欲)を満たすだけ。
①転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件
大学生の梶原涼馬が自作自演で元交際相手の諸見里優月を自分のアパートで焼死させる事件。依頼者は父親の梶原で、事件の真相を知って離婚した妻を脅すつもりだった。
②おしどり夫婦のガリバタチキンスープ事件
35歳の指宿大志郎が車にはねられ死亡。妻の頼子が夫の指がない謎を解いてほしいと依頼。キャバ嬢の東堂凜々花が指宿の結婚指輪を盗み、指宿が妻に指輪を失くしたことを怒られるのを恐れて自ら指を切断したのではと。
③ままならぬ世のオニオントマトスープ事件
守屋琴美の部屋に空き巣目的の男が侵入し、たまたま居合わせた兄の俊平が犯人を捕まえる。依頼者は塞ぎ混む琴美を心配する兄の俊平。空き巣犯は、置き配の手紙をSNSにあげたインフルエンサーの『マルミちゃん』の自宅だと勘違いしたが、マルミちゃん(宮原楓子)はアンチの『アバズレくん』が元同級生の守屋琴美だと確信し仕返しのためSNSに住所特定の情報をあげていたのではないか。
④異常値レベルの具だくさんユッケジャンスープ事件
同じ配達員が何度も同女性宅に配達する、マフラーまで入っていたという事件。この事件は嘘で、シェフの正体を暴きたいライターの配達員が、宅配場所のミスという話のネタを提供してくれた女性と結託してシェフに話したものだった。シェフにばれて、ライターの元配達員はホームから転落し電車にひかれる。
⑤悪霊退散手羽元サムゲタン風スープ事件
アパートの空き部屋に餃子や文房具の置き配が続いた事件。依頼者はアパートの住人。犯人は同アパートに住む女性で、マンションにオートロックを設置したかったため。そしてクレーマーを追い出したかった大家が香典袋をクレーマーの隣の部屋(海外主張で不在)に送り気を病ませて退去させた。
⑥知らぬが仏のワンタンコチュジャンスープ事件
依頼者は配達員。自宅で突然警察に見せられた写真は梶原であり、失踪した梶原の家に宅配した配達員が事情聴取される。潔白を証明するため他の配達員とも情報を共有してシェフを疑っていく。梶原の元妻から依頼され梶原の殺害を自白したシェフだが、配達員は自分の命を守るため警察には言えないでいる。
【感想】
読みやすく面白い。謎解きはするけどあくまで依頼者の空きっ腹(欲)を満たすだけで、嘘か真かはっきりしない、善でも悪でもないシェフというキャラクターも面白い。
被害者と境遇が似ている配達員が事件に関わるのもあえての設定なのかな。
好きな作家、辻堂ゆめさんの同級生という結城真一郎さんの他の作品も読んでみよう。
Posted by ブクログ
普通に面白い作品。
この方のミステリーって今どきっぽさが随所にあって、するする読める。
そして探偵のバディ役が毎回変わるけれど、それによってただの謎解き以上の、少し踏みこんだ教訓も描かれ一つ一つの話が印象的になる。
最後に結末を明かさないのも作品として一貫していて、好みは別れそうだけれど私は好き。
それにしても探偵さん、何者なんだ。
Posted by ブクログ
ゴーストレストランのオーナーシェフはビーバーイーツの配達員を複数使い、事件を解明する。
配達員に対して、ちょっとした頼まれごとや宿題に多額の報酬がでる。ただし、「もし、口外したら命はない」
事件ごとにビーバーイーツの配達員が変わり、それぞれの配達員の背景も絡んでいて、面白かった。
真実よりも、依頼主が希望し望む形での回答を。というのも、なるほど〜シェフの矜持だよね〜と感じた ────が、
結局、それが真相ってことでいいのかな!?
依頼者はその後どうなったのかな!?
最後に、配達員達で疑問を話し合ってって、これは口外したってことにならないのか!?
私の読み込みが甘いのか?
気になる〜。
Posted by ブクログ
ビーバーイーツの配達員をしている男女は、配達業の傍ら、とあるレストランから発注される高額の依頼をこなしている。USBを届けるという簡単なものから、依頼主から話を聞くというものまで、その内容は様々。
じつは探偵業をしている! という明るい序盤から、とうとう人が死に、だんだん不穏になっていく終盤。どの事件も納得のいく形で解決するし、とてもおもしろい切り口だと思います。お店のコンセプトもいいですね。真実よりも依頼者の求めるものを提供するという、レストランである意義がしっかりと読み取れます。が、意外性はなかったかな。
まさに世にも奇妙な物語みたいな作品です。
Posted by ブクログ
最近はこう言うミステリ本当に多いなぁ。と思い、読み進めていくと、最後はおぞましい結末?と思いきや前言撤回。しかも、真実と解釈の話でお茶を濁され、モヤモヤ感半端なし。
Posted by ブクログ
ビーバーイーツ配達員として働く大学生は注文を受けて向かった先で美貌の店主に出会う。報酬一万円であるものを届けてほしいと言われ、店の秘密を知ることに…。特定の組み合わせの注文を受けると、事件の店主が謎を解く。関わった配達員は高額な報酬を得られる代わりに告げられる。「口外したら、命はない」
火事現場に入っていった女。事故死した夫の欠損した薬指。嵌められたと呟いた空き巣犯。何度も訪れる配達員と混入したマフラー。住人不在の部屋に届く置き配。マンションから消えた男。6つの謎を解く店主と配達員たちの物語。
怪しげな美貌の店主。いかにも、だ。デリバリーの配達員を使って聴取し謎を解いて報告も配達員に持って行かせるというスタイルは新しい。安楽椅子探偵ものなんだけれど、探偵が犯人っぽいというかダークサイドな探偵。結局最後まで何者かわからないまま終わる怪しげな店主。
Posted by ブクログ
デリバリーサービスを利用した「足」の使い方、シェフとして料理を振る舞う傍ら探偵業(本文では毎度否定されているが敢えてこの表現を使う)も営む怪しく魅力的な男、一つ一つの要素は現代ミステリらしく好奇心を惹くのだが、正直そのラベルを剥がすとまあこんなものか、という感じだった。それ自体がおそらく作者の、シェフの狙いであるというのは承知しているのだが、それにしても……『解答例』がちょっと無理あるのにも説明は付けられていたが、それで納得出来るかと言われると首を傾げざるを得ない。斬新な立て付けではあると思う。
章ごとに語り手が代わるので、彼らは逐一不可思議な店について説明をしてくれる(初出が雑誌の連載なので毎度説明するのは当然なのだが)。ただこれも叙述が一辺倒で、折角多種多様な立場の人々を語り手として設定しているのだから比喩だとか語彙だとかに語り手の色を反映させても良かったのではないか。誰が語っても同じな気がする。