【感想・ネタバレ】メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2024のレビュー

あらすじ

今シーズンは、山本由伸、今永昇太、松井裕樹が新メジャーリーガーとなり、上沢直之がマイナー契約からメジャー昇格を目指します。球団を移った大物選手も数多く、各チームの戦力の変動も一気に進みました。今季は新天地ドジャースで打者専念となる大谷翔平や、千賀滉大、吉田正尚、鈴木誠也、そして円熟味を増したダルビッシュ有らのさらなる進化にも注目です。本書は、そうしたメジャーリーグ(МLB)の最新情報に飢えているファンにとって必携の一冊です。

今回の2024年版は、前年版同様にメンバーリストを視覚化。ポジション別の選手層・序列を示す「デプスチャート(Depth Chart)」で、ビジュアル的にチーム戦力がわかるようになっています。また、新人王資格を持つ有望選手もタップリ紹介。今後ブレイクするであろう若手を先取りし、A、B、Cの期待度評価も付けています。入団・退団情報も充実しています。
また本書には、球速、持ち球・決め球などの球種、対左右打者別防御率、対左右投手別打率、ホーム・アウェー別成績、得点圏打率、盗塁阻止率、年俸、タイトル歴、カモ・苦手などを掲載。監督・コーチ・GM・球団情報も網羅しています。

投手にはWHIP、野手にはOPSといった、近年メジャーリーグで重要視されている数値も記載しています。
そのほか、「能力別5段階評価」など他では入手できない資料が満載。「能力別5段階評価」は投手なら、球威、制球、緩急、守備・牽制、度胸の5項目、野手なら、ミート、パワー、走塁、守備、肩の5項目について、5段階評価(稀に5+ もアリ)。ちなみに千賀滉大の評価は、球威5、制球3、緩急5、守備・牽制5、度胸5。今年の野手・大谷の評価は、ミート5、パワー5、走塁5、守備-(評価不能)、肩-(同)。ここまで詳細なデータと分析を紹介した本は、他に類を見ません。
技術論だけでなく、選手のユニークな個性や人間性、プライベートがわかる裏話も多数収録。イスラエルとハマスの衝突で集中力が低下したクレマー(オリオールズ)、ビール好きを生かして新ビール開発に挑戦したベイカー(同)、スポーツ管理学の修士号を持つインテリ投手メイザ(ブルージェイズ)、医学部進学もあり得たパブロ・ロペス(ツインズ)、魔球「スプリンカー」を操るヨアン・ドゥラン(同)、ダルビッシュを研究して進化したジョサイア・グレイ(ナショナルズ)、環境保全活動に熱心なハーバード大学卒の秀才スーター(レッズ)、MLB史上で最も長い名前のエンカーナシオン=ストランド(同)、動画サイトでピッチングを学んだ現代っ子プリースター(パイレーツ)、大谷レベルのスイーパーが武器のエヴァン・フィリップス(ドジャース)、兄弟姉妹23人のドヴァル(ジャイアンツ)など、人となりを深く知ることができます。
周辺情報も充実。父母、兄弟、妻など家族や恋人らの名前、エピソードなどマニアック情報が満載。各選手が抱える故障・持病情報、薬物、トラブルや逮捕歴、そして入信している宗教情報なども数多く掲載しています。
また、本書の監修は、サンフランシスコ・ジャイアンツで活躍した日本人初のメジャーリーガーの「マッシー」こと村上雅則氏。同氏の監修のもと、日本人にはなじみの薄いメジャー用語を解説。カッター、スプリッターなどの球種名や、スイングマンなどの投手用語、フリースインガーといった野手用語などを理解でき、メジャーの本場感覚を体験できます。

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Posted by ブクログ

1年古いが、2025年用は借りられなかったので…
1チーム16ページなので、レギュラークラスは28人ほどしか載っていない。
そのせいか、ドジャースではキケ・ヘルナンデスがいない!

イチローや大谷翔平の活躍で、メジャーリーグも見るようになったが、日本との公式タイトルの違いを知った。
MLBには、首位打者とか打点王・ホームラン王というタイトルはない。
打率一位、本塁打一位という記録は残るが、タイトルホルダーとして表彰されるわけではない。

MLBで最も価値があるのは、ワールドシリーズ制覇であり、チームにはトロフィーが、そのチームの選手には指輪が贈られる。
個人タイトルは、MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督、ゴールドグラブ賞、シルバースラッガー賞しか載っていなかった。

サイ・ヤング賞が投手のタイトルなので、MVPは野手が獲り易いようだ。
勝利数や本塁打数が突出していても、サイ・ヤング賞やMVPに選ばれるわけではない。
日本とは選手を評価する観点が異なるようだ。

そもそも、MLBはチームの勝ち負けを決めるために試合を行うので、引き分けはない。
打撃タイトル争いのために、最後の試合を休んだり、故意に四球で歩かせたり、出塁すれば盗塁を狙ったり、といった個人優先の采配は見ない。
どちらかが勝つまで試合をするので、日本のように引き分け狙いの采配もない。

主力選手の移籍も頻繁にあるので、日本のプロ野球とはちょっと違うな―と感じる。

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2025年10月18日

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